強権化へ向かう新たな展開4 マヤカレンダーとの関連で
ジョン・タイター
ジョン・タイターは、まとまった翻訳が出ているので予言の内容は日本でもよく知られている。日本ではJohn Titorをタイターと呼んでいるが、英語ではティトーと発音するのが通例だ。ここでは日本ではタイターがもっとも一般的使われているので、これを使うことにする。
タイターは、2000年11月2日にネット上のBBSに突然と現れ、2001年3月に忽然と姿を消した謎の人物である。彼は、2038年に発生するユニックスの日付表示が狂ってしまう問題(2000年問題のユニックス版)を解決できるIBM5100という古いコンピュータを手にいれるために、2036年の未来からやって来たということだ。
このようなことを聞くと、"そんな馬鹿なことがあるか"と思いまともするのをやめてしまうのではないかと思う。筆者もそのうちの一人だ。多くの人がそのように感じたとしても不思議はない。
だが、タイターの場合は少し違っていた。書き込まれた内容が相当な専門知識がないと書けないレベルのものであるだけではなく、彼が消息をたってから彼の予言が当たり出したのである。以下がこれまでに的中したとされる予言だ。「ジョン・タイターの予言」より。
的中した予言
(1)タイムトラベルの実現
「約1年後にはCERN(欧州原子核研究機構)でタイムトラベルの基礎研究が始まり、2034年にタイムマシンが完成する」(投稿日:2000.11.2)
タイムマシンの完成は、まだ先であるが、CERNが2007年に完成する大型加速器で、ミニブラックホールを形成できる可能性を発表したことにより、タイムトラベルの基礎となる研究が開始された。
(2)IBM5100の隠された機能
「私の世界線では、IBM5100はAPLやBASICが普及する前に書かれたIBMのプログラミング言語もすべて解読できるということが判明している」(投稿日:2001.2.2)
ジョンが投稿するまで、この事実は公開されていなかった。IBM社の元エンジニアのボブ・ダブック氏がインタビューでこの事実を認めており、ジョンがこの情報をどこから入手したのか不思議がっていた。
(3)新ローマ教皇の誕生
「ローマ教皇は交代したが、名前は知らない」(投稿日:2001.2.8)
2005年4月2日にヨハネ・パウロ2世が死去し、2005年4月19日にベネディクト16世が新ローマ教皇となった。これは、ヨハネ・パウロ2世が80歳を越えていたことから誰でも予測できたと思われる。
(4)ペルー沿岸地震
「ペルー地震を予言することもできるが、それだとその地震で死ぬはずの人が生き残り、生き残るはずの人が死ぬという事態が起こってしまう」(投稿日:2001.2.8)
2001年6月23日、ペルー沿岸でマグニチュード7.9の地震により大きな被害が発生した。予言でないような言い方であるが、非常に近いタイミングで地震が発生している。
(5)中国の宇宙進出
「中国は、もうすぐ有人宇宙船を周回軌道にのせるところまできているはずだ。そのうち実現しても不思議ではない」(投稿日:2001.2.19)
2003年10月15日、中国は初の有人宇宙船「神舟5号」の打ち上げに成功した。あいまいな言い方であるが的中している。
(6)第2次湾岸戦争
「現在イラクが核兵器を持っていることを知ってしまったら、あなたは驚くか? それとも、皆の尻をたたいて次の戦争に備えさせるためのたわごとに過ぎないと思うか?」(投稿日:2001.2.25)
2003年3月19日、イラクが大量破壊兵器を隠しているという理由で米英連合軍がイラク空爆を開始した。その後、米調査団によって大量破壊兵器は存在しないと発表された。あいまいな言い方であるが、核兵器を理由に開戦したと解釈すると的中している。
(7)狂牛病の蔓延
「はい、人は絶えず死んでいる。その多くはクロイツフェルト・ヤコブ病(狂牛病)によるものである。この病気がいかに甚大な被害をもたらすかぜひ訴えておきたい。2人の患者が、外科手術の器具でクロイツフェルト・ヤコブ病にかかり、コロラド州で死亡が確認されている」(投稿日:2001.3.24)
ジョンはアメリカ国内にもクロイツフェルト・ヤコブ病が発生することを示唆している。当時、ヨーロッパを中心に狂牛病と変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の関係が確認されており、専門的なソースに当たれば入手できた情報ともいえる。
たが日本では残念ながらタイターの評価が非常に低いようだ。その理由の一つは、いくつかのサイトで、タイターがまったく述べていないことが彼の書き込みとして紹介されているためかもしれない。以下がその内容だ。
日本で紹介されてる内容
2008年、アメリカ合衆国 初の女性大統領(ライス)新関東大地震が発生
2012年、「ネメシス」星が太陽系を通過(超巨大地震の発生)/暗黒の3日間(太陽光線が3日間遮断)/世界の人口が現在半分になる。/人類覚醒(ニュータイプ)の時
上のような内容はタイターの書き込みにはまったく存在しない。確かに、次の大統領が女性になる可能性を示唆する発言はあるが、それが現国務長官のライスであるという記述は存在しない。2012年に何か変わったことが起こるか聞かれてタイターは次のように答えている。
「私の時間の2012年では、私はフロリダ中部で生活し、川や森の中を走り回って遊んでいた14歳の少年でした。アメリカの内戦は7年目に突入し、世界大戦が始まる3年前でした。はい、確かに普通ではないことが2012年には起こります。ただ、その出来事で世界が終わるわけではありません。残念ながら、私やあなたではどうすることもできないようなことは、私は語らないことに決めたのです。ところで紅海とエジプト人の逸話を知っていますよね?」
紅海とエジプト人の逸話をとは、旧約聖書の「出エジプトの記」の「モーゼはユダヤ人を率いてエジプトを出発する。エジプト軍の追撃を受けるが、奇跡が起きて紅海が二つに分かれたので無事に通過できた。後を追おうとしたエジプト軍は、水が戻ってきたので全滅した。」という逸話を示すものと思われる。
これは何を意味しているのだろうか?タイターは2012年に何が起きるといいたいのだろうか?タイターは、災害など人間ではどうすることもできない自然現象については語らないというルールをもっている。明らかに2012年はそれに該当する事態だろう。いずれにせよ、タイターが「ネメシス星」や「暗黒の3日間」、それに「人類の覚醒」などについてはいっさい語っていないことは間違いないと思われる。
ところで、タイターの予言の中には外れたとされるものや、まだ実現していないものもある。以下がそうだ。同じく「ジョン・タイターの予言」より。
的中しなかった予言
(1)2000年問題
ジョンの両親に、2000年問題のために発生する災害への備えとして引っ越すようにうながした。(1998.4.27)
2000年問題は、ジョンがいた世界が経験したような大きな問題にはならなかった。ジョンは、このことに対して大きなショックを受けていた。
(2)アメリカ内戦勃発
「アメリカでは2005年に内戦が始まる。その戦いは、断続的に激しくなったり収まったりしながら10年間続く」(投稿日:2000.11.7)
まだ内戦は発生していない。ジョンが現れたことにより世界線のずれが発生しているのかもしれない。
未来の予言
(1)2008年 北京オリンピックの中止
「多くの戦争の結果、2004年以降、公式なオリンピックは開かれていない。でも2040年に再開される見込みである」(投稿日:2001.1.29)
(2)西側諸国の情勢不安と中国の台頭
「今後、西側諸国の情勢はきわめて不安定になり、中国に拡大する自信を与えてしまう。中国には今、結婚もせずに死にゆく覚悟ができている男性兵士が何百万人もいる。中国軍のヨーロッパへの攻撃は、統一ヨーロッパが集結し、ドイツから東側へと移動していったためである」(投稿日:2001.2.6)
(3)西側諸国の情勢不安から来る中東での大量破壊兵器使用
「イスラエルへの西側の支持が揺らいだために、周辺のアラブ諸国は自信を持って攻撃を始める。防戦一方のイスラエルと攻撃を続けるアラブ諸国という構図に対する最後の手段が、大量破壊兵器の使用である」(投稿日:2000.12.13)
(4)2015年以前 日本、台湾、朝鮮の中国強制併合
「日本、台湾、朝鮮半島はすべて、Nデーの前に強制併合された」(投稿日:2001.2.6)
Nデーとは2015年のことか?
(5)2015年 第3次世界大戦
「2015年に世界戦争が起こり、30億人近くの人が死んだ」(投稿日:2000.11.4)
「2015年、ロシアがアメリカの主要都市に核攻撃を仕掛ける。中国やヨーロッパも攻撃を受ける。アメリカは反撃するが、アメリカの都市は破壊され、 AFE(アメリカ連邦帝国)も崩壊して、田舎に住む私たちが勝利を手にする。ヨーロッパ連合と中国も破壊される」(投稿日:2000.11.7)
「生物・化学兵器は使われた。洗脳兵器は使われなかったが、新しいタイプの非致死兵器が登場する。それは結局、致死性が極めて高いものだった」(投稿日:2000.11.25)
(6)中国軍に反撃するオーストラリア
「オーストラリアは、戦争後はあまり協力的でも友好的でもなくなった。中国軍の侵攻に反撃し、ほとんどの都市が破壊されたらしい。アメリカとの貿易関係は続いている」(投稿日:2001.2.6)
(7)2020年 タイムトラベル反対派の抹殺
「私の世界線では反対運動はあったが、彼らの目的は権力を保持して、人々を支配するということだった。われわれは、2020年までに、彼らのほとんどを抹殺した」(投稿日:2000.11.7)
暴動や反乱など、国内情勢の不安定化を示すいかなる事態もアメリカでは発生していないのだから、外れたと認定されてもしかたがないだろう。
だが一方、タイターによれば、未来はひとつではなく複数存在しており、それぞれ異なった未来には異なった世界線が対応しているという。つまりパラレルワールドということだ。したがって、タイターの来た世界とわれわれが現在いる世界との間には数パーセントのずれが存在し、そのため、大きな出来事は変わらないものの、細かな出来事にはかなりのずれがあるとされる。タイターの世界線では大きな問題であった2000年問題が、われわれの世界線では大きな問題が発生しなかったのがその例だとタイターはいう。
だとするなら、タイターが語るアメリカの内戦に関する予言も完全に外れたとはまだいえないかもしれない。われわれの世界線からすれば、これから発生するのかもしれない。
アメリカの内戦
タイターの世界戦では、内戦は2004年に発生したことになっている。内戦は、1993年にテキサス州ウェイコーでカルト教団ブランチ・デビアンが集団で立てこもり、州兵やFBIと銃撃戦を繰り広げたあと全員自害したような事件が全米に広がり、それがそのまま内戦化するという。2008年になるとアメリカの分裂は誰の目にも明らかになり、合衆国がもはや一つの国家にはなりえないことがはっきりするという。
その後、内戦はさらに激しさを増し、2011年にはアメリカ合衆国が解体される。だが翌年にはアメリカ連邦帝国が建国されるため、内戦はそのまま継続する。そして2020年、アメリカ都市部の敗北により内戦はやっと終結し、新たな連邦政府が成立する。そのとき、現在の州は消滅し、分裂したときと同じく5勢力に国家は分裂し、社会主義に基づく小さなコミュニティーで人々は生活するようになる。連邦政府は首都をオマハ(旧ネブラスカ州)に置く。
確かにこのようなことがいますぐ起こるとは考えにくい。ただ、すでに述べたような「国家・国土安全保障大統領命令」による国家緊急時における大統領権限の大幅な強化、続々と建設されている目的不明の収容所、そして2002年以来すでに稼動している影の政府の存在、政府によるマウントシャイアンミサイル基地が国家緊急事態時の影の政府として機能する可能性など、政府の強権化に向けた動きは確かに加速している。
さらに、政府のイラク政策に異を唱え、反乱の可能性させ示唆している米軍上層部、ブッシュ大統領やチェイニー副大統領の弾劾を訴える動き、さらにイラク戦争に反対する反戦運動など、政府に対抗する組織や運動もそれなりに盛り上がりを見せてはいる。
最近も、ブッシュ大統領やチェイニー副大統領の弾劾を訴える動きがアメリカ下院から起こった。
Democratic lawmaker seeks to impeach Cheney
(民主党の下院議員、チェイニーの弾劾を模索)
大意要約:
「ロイター通信(電子版・4月25日付)によると、オハイオ州選出のクシニチ下院議員はこのほどチェーニー副大統領の罷免を求める弾劾決議案を議会に提出した。弾劾理由は、①イラク開戦にあたり同副大統領が(イラクが大量破壊兵器を所有しているとか、アルカイダと関係があるなどと)虚偽情報で国家を誤導した、②核開発問題でイランに対して、理由もなしに(アメリカに現実的脅威を与えていないのに侵略的)威嚇を行っている、などをあげている。クシニチ議員は 2004年の民主党大統領予備選で、イラク反戦と米軍撤退を訴え、来年の大統領選にも出馬を予定している。」
この動きは少しずつ影響が広がり賛成する議員の数も増えている。
チェイニー米副大統領罷免の動き
大意要約:
「民主党のクシニッチ下院議員(オハイオ州)が4月に提出したチェイニー副大統領罷免の動議に対する賛同者が、6月中旬の時点で同議員をふくめて8人になった。クシニッチ議員の働きかけは長い間他の議員から見向きもされなかったが、最近になって賛同者が現れ、6月中旬の時点で自身を含めて8人になったという。」
この動きが本当に大きくなると、ゲーリー・ボーネル氏の弾劾裁判の開始→ブッシュとチェイニーの辞職→ペロシ下院議長の臨時大統領への就任→早期の安定化を望む国内世論→ジュリアーニ大統領の誕生というシナリオになる可能性もある。
また、このような動きが大統領の強権発動によって徹底的に押しとどめられるか、またはテロや大規模災害、はたまた経済の全面的な崩壊などのような国家的緊急事態が発生すると、緊急事態の発令による米国政府の強権化→市民権の大幅な制限→国民による抵抗運動とタイター的なシナリオになる可能性もあるだろう。
実際はどうなのか?
では本当にところ、現実にはいったいどうなっているのだろうか?上のどちらかに進む兆候みたいなものはあるのだろうか?
アメリカの現状を伝える冷泉彰彦氏の最近のレポートには次のようにある。
from 911/USAレポート / 冷泉彰彦
「国論を二分するような対立を回避する、そんなムードの中「政治のドラマ」はなかなか幕が上がりません。やはりイラクの「傷」は深いのでしょう。イラクを争点として、国論を割る中でイラクへの対応が決まってゆくという流れは、もはや消えてしまっています。対立を避けながら、なし崩し的にイラクの問題を処理する、そうして「傷が癒え」たその先に、ようやく新しい時代が見えてくる、この夏はそのような過渡期になりそうです。」
共和党と民主党、政府と議会、国家と市民が鋭く対立し、混乱が拡大しそうな兆候はいまのところないようだ。「対立を避けながら、なし崩し的に」ことが進んでいるようで、暴動や内乱、または弾劾裁判のような激しい対立を予感させるものはない。
さらに、ひところはある程度の規模に達していた反戦運動も、象徴的な存在であった反戦ママのシンディー・シーハンさんの引退表明によって勢いを失いつつあるようだ。
反戦ママの引退宣言とブッシュ大統領の言葉
「息子の死は無駄だった。イラクで何人が死亡するかよりも、テレビのアイドル番組で誰が優勝するかを気にする国のために息子は死んだのだ。民主、共和両党は人命を使って、政治遊びに興じている。米国よ、さようなら。私がいくら自分を犠牲にしても、国民が望まなければこの国は変えられない。家に戻り、母親となり、残された子供たちと一緒に過ごしたい。」
これはひとことでいえば、舞台の上に役者は全部出揃っているが、動きはいっさいないような状態である。現政権の弾劾も、強権発動による市民権の制限も、これに対する抵抗運動も起こる気配はない。
では、冷泉氏のいうように、イラク戦争の悪化はあるものの、対立を避け相対的な安定を保ちながら、なし崩し的にクリントン政権の誕生になってしまうのだろうか?マヤカレンダーでもわれわれは第8サイクルのDay5にいるのではなかったか?Days5はもっとも変化が激しい時期のはずだ。どうしたのだろうか?
また、夏から秋にかけての暴動を予測したドクターエブリン・パラガニの予言も妄想だったのだろうか?
本当にこのまま進むのか?
ついこの間も参議院選挙の日程が延期になることと、北朝鮮のミサイル発射実験をずばり的中させた照さんは次のように書いている。
世見
「これからは、中国軍がアメリカに警戒感を強めさせ、軍備には多額のお金を使う事になり、戦争反対のデモも、各州に広がる気配も感じます。
この3~5年以内に、何か大きな経済に黒い波が寄せて来そうで心配です。死のマンディー?何これ、こんな声が聞こえてきました。」
これは何を意味するのだろうか?
さらに、アメリカにデービット・ウィルコック(David Wilcock)という、映画製作を含め、さまざまな方面で活躍しているスピリチュアル系の研究家がいる。彼の関心は、予言や生物の真の歴史、それに意識の進化と幅が広く、さらに1999年には「Convergence」という映画もプロデュースしていることでも有名だ。
ただ彼を有名にしたのは、彼こそ20世紀最大の予言者で1945年に世を去った、エドガー・ケイシーの再来ではないかといわれていることだ。下の写真を見てほしい。左がケイシー、右がウイルコックだ。

他人のそら似というには似すぎているではないか?またそのサイキックな能力からいってもウイルコックスこそケイシーの本当の生まれ変わりだといわれていることも納得がゆく。
さて、ウィルコックは今後アメリカに何が起こると予言しているのだろうか?なんとそれはタイターそっくりなのだ!
続く
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