第749回 ウクライナの戦況はどうなっているのか?予想以上に好調なロシア経済、コルマンインデックスの見通し
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第749回 ウクライナの戦況はどうなっているのか?予想以上に好調なロシア経済、コルマンインデックスの見通し
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▼今回の記事
ウクライナの反転攻勢が始まったのかもしれない。日本では報道されれいないことがあまりにも多いので、実際になにが起こっているのか様々な情報源からの情報を紹介する。最後に、マヤカレンダーの解釈の一つであるコルマンインデックスが提示する見通しについて紹介する。
▼ウクライナの反転攻勢は始まったのか?
それでは今回のメインテーマを書く。これまで数カ月の間、期待されれいたウクライナの反転攻勢がいよいよ始まった可能性がある。南部と東部で戦闘が激化しているのだ。ウクライナ軍の戦火を過大視し、ロシア軍のそれを過小視するか、またはまったく報じない日本や西側の報道では出ていない情報を中心に、なにが実際に起こっているのかまとめる、情報源はスペインの「Ejectoro」のような軍事専門や地政学専門のシンクタンク、そして軍出身の軍事アナリストである。すると、以下のような戦況の全体像が分かった
●ウクライナ軍の攻勢
この2~3日でウクライナ軍の攻勢が激しくなっている。6月7日現在の状況で以下のようになっているが、ウクライナ軍の領土奪還は進んでいない。ロシア軍に撃退されるケースの方が多いようだ。
・ドネツク州
ドネツク州南部でウクライナ軍の激しい攻勢があった。ロシア軍に占領されていた同地域のノボダリエフカ、ネスクチュネ、ノボドネツキの3つの町をウクライナ軍は一時奪還した。しかし、ロシア軍の激しい攻勢に合い、6月6日にはウクライナ軍は退却し、ロシア軍が再占領した。
・バフムト近辺
ロシア軍が全面的に奪還した激戦地、バフムトで戦闘は続いている。ウクライナ軍は同市の南部を攻撃している模様だ。ただ、この地域の奪還には至っていない。しかし、バフムト近辺にあるベルキフカ貯水池をウクライナ軍は包囲し、近隣の村、ベルキフカを占領した模様。ただ、このまま占領を維持できるかどうかは疑問。
・ドネツク州、マリンカ
バフムトと並ぶ激戦地になっていたドネツク州、マリンカは、ロシア軍が全市の80程度を掌握した模様。しかし、ウクライナ軍の反攻は依然として続いている。
・ロシア、ベルゴロド州への親ウクライナ派の侵入
ウクライナのハリキュウ州に隣接したロシアのベルゴロド州に反プーチン勢力の「自由ロシア軍」と「ロシア義勇軍」が侵入したが、ロシア治安部隊に撃退された。しかし、その後も同州のシェベキノ地区への砲撃が続いている。
●両軍の死傷者
このように、この数日間で一部の地域でウクライナ軍の攻勢が行われているが、これが反転攻勢の開始なのかどうかはいまのところ分からない。敵の防備が弱い戦線の発見や、敵の燃料基地やインフラの攻撃を行い、将来の反転攻勢の条件を作る形成作戦の一環であるとも見られている。西側ではそのような報道がほとんどだ。
しかし、ロシア国防省はそのようには見ていない。南部や東部でウクライナ軍の反転攻勢が始まったと声明している。ロシア国防省はほぼ毎日戦況を発表しているが、それによるとウクライナ軍の反転攻勢はほとんど失敗しており、死傷者数も増大しているとしている。以下が6月6日にロシア国防省が発表したウクライナ軍、ロシア軍双方の損失だ。
・ウクライナ軍
6月4日以降のウクライナ軍の損失は、人員3715人、戦車52両、装甲車207両、自動車134台、航空機5機、ヘリコプター2機、野砲48門、ドローン53機。破壊された28両の戦車のうち、8両はドイツ製の「レオパルド」、さらに3両はフランス製の車輪付き「AMX-10」であった。
・ロシア軍
ロシア軍は死者71名、負傷者210名、戦車15両、装甲車9両、自動車2台、大砲9門を破壊する被害を被った。
日本を含め西側のメディアでは、ロシア軍のこうした発表はほとんど報道されていないか、または報道されたとしてもロシアによる情報戦の一環として報道され、プロパガンダであるとする論調になっている。しかし、軍出身の軍事アナリストや軍事系のシンクタンクでは、ロシア国防省の報道をすべて信じるものではないものの、実際の戦況やテレグラムなどのSNSで現場の部隊が投稿している動画や画像の内容と一致しているので、一定程度の信用性はあると見られている。これほどの損失ではなかったとしても、ウクライナ軍は苦戦を強いられていることは間違いなさそうだ。
ちなみにロシア国防省の発表ではんウクライナ軍は52両の戦車を失ったとしているが、これはかなりの数である。たしかにテレグラムには、破壊されたドイツ製の「レオポルド2」、イギリス製の「チャレンジャー1」、そしてアメリカ製の「ブラッドレー歩兵戦闘車」の画像や動画が多くアップされている。これまでウクライナは、欧米から300両前後の戦車を供与されているが、このうち最近の戦闘で52両を失ったとすれば、非常に大きな損失だ。ここ数日の戦闘さけで、供与された戦車の6分の1を失っている。
●ロシア軍は兵器不足には陥っていない
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