とうとうコルマンインデックスが終了した4
今回も少し早く更新できたように思う。いつも読んでくださっている読者の方に感謝する。
講演会のご案内
また講演会を依頼された。以下の日時で実施するそうである。
コルマンインデックス後の世界、人類と世界の近未来を大胆予測!
日時:12月9日(金)
13:00~15:00 講演会 ※講演会後15分休憩
5:15~16:00 なんでもQ&A
場所:東京元気アップショップ セミナールーム 8階
講師:高島康司さん 未来予測アナリスト
参加料: 一般 4,000円(税込) 友の会様 3,000円
お申込み:TEL 03‐5444‐3241、FAX 03‐5444‐3243
『大変革後の世界 本物の生き方』
【日程】2011年 12月10日(土)
【時間】受付開始:9:30
船井勝仁10:15~11:45 未来から考える新しい生き方
岩本沙弓13:00~14:30 米国の通貨戦略について
高島康司14:50~16:20 コルマンインデックス以後の社会変革と我々が向かう方向
中矢伸一16:40~18:10 恐怖のスパイラルから喜びのスパイラルへ
【会場】ホテルフロラシオン青山 1F ふじ 300名予定
【料金】1名:15,000円 2名:27,000円(1名あたり13,500円)
3名以上:1名あたり12,000円
お時間があればぜひどうぞ!
新しい本の紹介
また新しい本が2冊出ました。表紙はセンセーショナルですが、中身はけっこうまじめです。これまでのメルマガや雑誌の記事の内容に一部加筆し、修正した内容です。いま日本は大きな転換点になっています。世界の現状を踏まえ、現在の日本の立ち位置を確認するにはよい本ではないかと思っています。よろしかったぜひどうぞ!


記事全文を音声ファイルにしました。よろしかったらどうぞ。3日で削除されますので、お早めにどうぞ。
音声ファイル
予言解説書18の有料配信
最新版 「予言解説書18」が完成しました。これは、ウェブボット最新報告書、「来るべき未来の形0巻9号」の詳細な要約です。今回は内容が濃く、普段の1.5倍の分量があります。新しい磁極の出現、「ドルの死」の過程などいよいよかと思わせる内容です。入手を希望する方は筆者まで直接メールください。
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有料メルマガのご紹介
まず今回は、いろんな機関や複数のサイキックが出している地震の予測や警報を整理してみた。もちろん当たらないことにこしたことはないが、念のために注意したほうがよいだろう。
次に「不当債務」の概念について詳しく解説した、「不当債務」とは、特定の条件があれば国民は政府の債務を支払う義務はなくなるとした1927年にロシアの法律学者が構想した概念である。この概念は長い間忘れ去られていたが、2003年、イラクを侵略したアメリカがサダム・フセインの債務の支払いを拒否するために復活させた。
だがこれはいわばパンドラの箱を空けることになった。2005年、30億ドルの累積債務の支払いに苦しむ南米のエクアドルは、1956年以来のすべての債務を審査し、その多くが「不当債務」に当たるとして支払いを拒否することを宣言した。宣言の後、エクアドルの債務は市場で暴落した。エクアドル政府は暴落した債務を買い戻すことで、かなりの債務を支払い終えてしまった。
いまこのエクアドルの成功例は、ギリシャを始め債務に苦しむ多くのPIIGS諸国の抗議運動が注目している。ギリシャでは、ギリシャ政府の債務が「不当債務」であるかどうか審査する「国民審査会」の設立を要求し、国民が抗議運動を展開している。
今後この動きは、対外債務の支払いに苦しむ他の国々に広まる可能性もあり、新たな混乱の火種になる可能性もある。
前回はこのような内容を詳しく解説した。
今回の記事
今回はかなりスピリチュアルな内容である。コルマン博士の言う長期的な変化の傾向が実際に存在するのかどうか、他の著者を参照しながら見て見る。
次に、リンゼー・ウィリアムスの最新のインタビューの内容を紹介する。
コルマンインデックスの長期傾向
何度も書いていることだが、コルマンインデックスは特定の時期に世界が崩壊することを予告するような破滅型の予言ではない。以前の記事で詳しく解説したように、統合意識が次第に出現するとともに、社会システムが変化する10項目の長期的な傾向が現れるとする予測である。
そうした長期的な傾向は次第に明らかになっているが、今回は特にコルマンインデックスの予告していた思想の変化に注目し、そのような変化が実際に起こっているのかどうか見て見たい。
コルマンインデックスが指摘する思想的な変化とは、以下のような長期の傾向が10月28日のコルマンデックスの終了で次第に現れるとする予言である。
「人間の外部に存在し、人間を支配する超越的な存在としての神の概念から、一人一人が神や仏の一部であることを実感する方向へとシフトする。」
このような変化が本当に起こるとするなら、それは我々が世界を感じたり認識したりする方法が転換する、人間と世界の関係の変化が伴うはずである。いわゆるパラダイムシフトと言われる現象となって現れるはずだ。
だがそもそもパラダイムシフトとはどのようなことなのだろうか?これは、雑誌「たまゆら」などに書いたこともあるので覚えている読者もいるかもしれないが、加筆修正して掲載する。
パラダイムシフト
パラダイムシフトの特徴は、変化がゆっくりと蓄積するように進行するのではなく、ものの感じ方や考え方が短期間に突然と変化し、人間と世界とのまったく新しい関係がいきなり現れる変化を指している。
だがパラダイムシフトが具体的にはどのようなことなのかかなり分かりにくい。例えば、日本は1945年の終戦以前と以降では価値観や考え方が根源的に変化してしまった。多くの日本人はそれこそ一昼夜で「民主主義」を連呼し戦前の価値観をかなぐり捨てた。パラダイムシフトとはこのような現象なのだろうか?
確かに45年の敗戦は多くの日本人にとってあまりに大きな変化であった。だが、だからといってこれが人間と世界との関係が根本的に変化したとまでいえるのだろうか?おそらくそうではないはずだ。戦前も戦後もわれわれの周囲の日常は不変のままで、社会や制度を維持するためのルールが大幅に変更になった程度のことだろう。
世界と人間との関係の変化とは、ものごとの感じ方の感性レベルの変化を表しているように思う。それは考え方の変化ではなくて感じ方の変化なのだ。その意味では終戦がものごとの感じ方を感性レベルで大きく変化させたとまではいえないだろう。
ルネッサンスの変化
人間と世界との関係が感性のレベルから変化した例を見たいならば、コルマン博士やその他の多くの識者が意識変容の典型例としているルネッサンスの変化と変容を見ると参考になるであろう。
ミッシェル・フーコー
ルネッサンス期のパラダイムシフトはそれこそ意識変容と呼べるくらいに巨大なものであった。これに関する文献はあまりに多いが、ルネッサンス以前の中世の世界観と、ルネッサンスに出現した世界観の二つを内面から見事に描写した本に、現代フランス哲学の巨匠、ミッシェル・フーコーが著した「言葉ともの」がある。1966年に書かれたものだが、ヨーロッパの精神史の名著として現在も読み継がれる古典となっている。
世界は神が書いた本である
「ゾウリムシはウォシュ、ウォシュと歩くのでゾウリムシはソクラテスの原理を知っている」、「テントウ虫の羽根には7つの点があるので、それを煎じて飲むと二日酔いに効く」。これはなにをいっているのか現代人の私たちには皆目検討がつかない。だが、こうしたものは中世の当たり前の世界の見方であったというのだ。
ヨーロッパの中世人は、この世界は神が書いた巨大な本として感じていた。それは本であるだけに言葉で書かれているが、本の言葉とは、動植物や無機物を含む、全世界のすべての存在であった。そうした存在の意味を読み解いて行くと、そこから神が世界という本にしたためた究極のメッセージが現れると信じていたのである。
類似という原則でつながったすべての存在
しかしながら、神の書いた「世界」という本を読むためには、読み方、つまり文法を知らなくてはならない。この文法が類似という原則であった。
世界のあらゆる存在は類似によってつながっていると中世人は感じていた。この類似こそ、神のメッセージを読み取る文法なのである。世界のあらゆる存在の中に類似を見いだすことに、中世人は情熱を燃やしたのである。
類似という原則ですべての存在がつながっているというのはどういう感覚だろうか。それは、AとBに類似点があれば、それはCにも似ていることが分かる。すると、さらにその類似がDにもEにもあるというように、世界の存在全体が類似の輪の鎖でつながれているという感覚である。
例えば、ソウリムシの歩く音は中世の人々にとってはウォッシュ、ウォッシュと聞こえた。この音はギリシャ語で発音したアリストテレスの原理と類似した音である。したがって、ゾウリムシはアリストテレスの原理を知っているに違いない。
また、テントウ虫の羽根の上にある7つの点は星座のかんむり座の7つの星と類似している。かんむり座は酒の神バッカスが妻に与えた7つの宝石に似ている。だから、テントウ虫の羽根を煎じて飲むと二日酔いに効く。
類似で世界の存在がつながっているとは、このような感性を指す。現代の私たちから見れば、これはとんでもない飛躍と迷信に聞こえるが、これが中世の普通の感性であったのだ。
すべての存在が結び付いた厚みのある世界
確かに、こうした世界の感じ方はあまりに飛躍したものとして我々には思えてしまう。だが、別の側面から見るとこの世界には現代にはない豊かさが存在することも分かってくる。
すべての存在が類似でつながった世界では、単独で存在する単なる「個物」は存在しない。すべてが類似という輪でつながっているのである。テントウ虫はかんむり座と、かんむり座はフランス王妃の王冠と、フランス王妃の王冠は、ギリシャの特定の地方にしか生えないオリーブの木というように、それは際限の無い存在のつながりなのだ。そのような中では、一粒の米や一滴の水の中に宇宙や世界の全体を感じるような感性が自然に育ってくる。
ルネッサンスで何が変わったのか
よくルネッサンスは「神を中心とした世界」から「人間を中心とした世界」に移行したのだといわれる。
ルネッサンス以降、これまで類似の輪でつながった存在が類似の輪から分離され、「個物」、すなわち単なる「もの」になってしまったのだ。テントウ虫はテントウ虫という虫にすぎず、それは、かんむり座だとかバッカスだとかとはなんの関係ない。ゾウリムシも虫以外のなにものでもない。このような転換である。
言い換えるなら、一粒の米や一滴の水は単なる「もの」にすぎず、世界と宇宙とはなんの関係もないという実感なのだ。
世界の存在が「もの」にしか過ぎないのであれば、人々の関心は「もの」がどのようにできているのかに自然と向かった。米はタンパク質の固まりであり、水はH2Oなのである。ここから科学的な世界観が出現してくる。
否定しようがないつながり
確かに、世界の存在が類似の輪でつながっていると感じることには私たちには無理がある。テントウ虫とかんむり座を結びつけることは大いなる飛躍だ。
しかし、世界の存在がすべてつながっており、私たち個々の人間もそうしたつながりの中で生かせられているという実感には否定しがたいものがあるのも事実なのだ。むろん、一滴の水がH2Oでしかないのは理屈では十分すぎるほど分かっている。しかし、その一滴の水の中に私たちは、宇宙を、世界を、そして神の存在のような、個を超えた大いなる全体性を感じてしまうという否定し難い感性を持ち合わせてもいるのだ。
現代の文化の基底部
人類は有史以来、こうした大いなる全体性を深く感じて生きてきた。すべての存在物に仏や神が宿っていることは当たり前の実感だったのだ。
しかし、現代の消費社会ではそのような全体性は完全に失われている。私たちを取り巻くさまざまな存在は私たちの欲望の対象として消費されるのか、または欲望の対象にはならないで無視されるのかのいずれかである。
消費社会の消費の対象となっている存在は単なる「もの」であり、それに「もの」を越えた大いなる全体性を感じることはない。ファミレスで注文した和風ハンバーグセットのご飯を味わいながら、「神」や「仏」が宿っているのを感じるだろうか?そんなことはないだろう。私たちの生きる消費社会は、まさに欲望の対象として消費されるだけの単なる「もの」があふれている。
しかし、日本のみならず多くの文化の基底部には、かつて存在していた大いなる全体性とのつながりを宿す文化がかならず存在しているのだ。
そしてそれは私たちの個々の人間にも言えることなのだ。無限の欲望に突き動かされ、消費したあげくに私たちの内面になにが残ったのか多くの人々は気づいている。それはとてつもない空虚感であった。
空虚感はたまったものではない。私たちの生きる意味を食い尽くすブラックホールである。そのブラックホールに落ち込むことを避けるように、私たちはさらに消費を繰り返す。
パラダイムシフトで回復されるべき世界
このような視点から先のコルマンインデックスの終了で現れるとする思想の変化の長期傾向を見ると、いっそうその内容が具体的に見えてくる。
「人間の外部に存在し、人間を支配する超越的な存在としての神の概念から、一人一人が神や仏の一部であることを実感する方向へとシフトする。」
これは、人間は孤立した「個」としての存在ではなく、他のあらゆる存在とつながった全体的な織物の一部であるという、現代の消費的な資本主義社会では完全に埋没してしまったいにしえの世界の実感が、これから改めて出現し、回復されるということを示しているのではないだろうか?
ハンク・ウエスルマン博士の論文
著名な生物人類学者であり、自らもシャーマンであるハンク・ウエスルマン博士は、「すべての存在がつながった世界」こそシャーマニズムのトレーニングを通してだれでも実感し、体験できる世界だとしている。
そして、この世界を実感する「変容した意識を持つ人々」がかなり増えており、これからこうした世界が姿を表す革命的な転換期に我々は生きているとしている。非常に興味深い論文だ。以下である。
偉大な精神の7つの原則
先頃テレビで世論調査の結果が発表され、すでに39%のアメリカ人がアメリカ文化は恒久的な下降の過程にあり、アメリカは財政的な危機から二度と回復しないと考えていることが明らかになった。これを見ていて私は2000年に出版されたポール・レイとシェリー・ルース・アンダーソンの本「文化の創造者たち」の一節を思い出した。
「すでに膨大な数の仲間と一緒に我々は旅をしているという事実こそ希望である。」
この本によると、彼が「文化の創造者たち」と呼ぶ、神霊の世界を感じることのできる変容した意識を持つ人々は、アメリカではすでに5000万人から6000万人おり、ヨーロッパとイギリスではその数は9000万人に達しているという。レイによると、この数は近年さらに増加し、いまではアメリカ人の40%にあたる8000万人から9000万人がすでにそうではないかと考えているという。
これはとてもすばらしいニュースだと思う。新しい時代の夜明けである。
我々は危険の多い時代に生きている。そのような時代で、人間という存在に新しい定義を与え、我々人間が本来なにものであり、どのような存在になることができ、そしてなにものになりたいのかという問いに答えることがとても重要になる。これは、我々が子孫に手渡したいと思う新しい世界観を作り上げることでもある。
我々のすべての思考、話す言葉、人間関係の営み、そして行動のすべてをこの視点から改めて見つめ直さなければならない。なぜなら、我々のこうした営みによってこそ世界が作られるからだ。
私の偉大なハワイ人の友人であるヘイル・マクアの言葉を借りるなら、これからの世界がどのようになるかは、我々が個人として、また集合的な文化として、どこに錨を降ろして落ち着くかにかかっているという。
別な場所に錨を降ろす
マクアによれば、過去数十年の間、我々は否定的な極に投錨していたと言う。これはどういう意味だろうか?
彼は次のように言う。「愛が消え去ると、変わって恐怖が支配する。すると我々の否定的な側面が頭をもたげてくる。それらは、経済的なつながり、政治的な裏切りと支配、経済界とメディアがつく嘘、富裕層のとてつもない強欲さ、誤った宗教的な情熱とテロリズム、国民を恐怖で操作する指導者の支配などである。」
我々が否定的な側面に投錨することを止め、落ち着く場所を内面のはるかに肯定的な側面に移動するなら、我々はどのように変化し、我々の生活の質、そして指導者はどのように変化するのだろうか?
チェロキー族の呪術師であるローリング・サンダーの言葉をここで引用しよう。
偉大な精神の7つの原則 ローリング・サンダーより
1)正しい権威に対する尊敬
これは、言われたことをそのまま行ったり、中央集権的な権力や政治的、宗教的な指導者に脅迫されたり、また地球上には住んでいない父のような神を畏怖したりすることではまったくない。
では正しい権威とはなんなのだろか?それが、肯定的な力に満ちあふれた真理の場所から出現したときには我々にも分かるであろう。
2)自然の美しさを守り広めること
自然の美に浸って生きることは、西欧文明が入ってくる前まで、多くの伝統的な部族が実践してきた生活のスタイルである。たとえばオーストラリアのアブオリジニは、西欧文明の歴史のずっと以前からこの方法で特に大きな問題もなく健康に生活していた。
この間、彼らは芸術は創作したももの、巨大な記念碑や人々を喜ばす道具や小物などはまったく作らなかった。4万年の間、彼らは自然と完全に調和した暮らしをしており、土地を破壊したり、神霊を損なうようなことはまったく行っていなかった。自然と調和を保つことこそ、彼らにとって重要な唯一のことであった。
3)親切に、そして英知をもって判断すること
2001年8月、カナダのビクトリアで、私は著名な宗教学者であるヒューストン・スミス教授の講演を聞いた。教授は「もし私がこの講演を最後にこの世を去るのだとしたら、もう少し互いに親切にしたらどうかということを最後の言葉として送りたい。」と言っていた。
4)すべてにおいて節度をわきまえること
アメリカの建国の父の一人であるベンジャミン・フランクリンは、自分のことを節度をわきまえる人物であると考えていた。その結果、彼はアメリカの建国の父のなかでも、もっともバランスがよく、そして成功した人物として知られている。
この「節度をわきまえる」ということを現代の我々の言葉に置き換えるなら、それは、一般社会で普通の社会生活を営みながらも、自分が目にするすべての存在に、超越的な力の創造力を愛として感じることであるということになるだろう。これは、我々の存在自体が高次存在の表現であることをよく知っている、知性ある人々が共通して持つ実感である。
この実感を共有する多くの人々は、恐怖心から開放された覚醒した人々であり、自分の出自がどの宗教に属しているかに関係なく、ゾロアスター、モーゼ、キリストとムハンマド、老子、クリシュナ、そして仏陀はすべて偉大な精神的な指導者であることを知っている人々である。
言い換えるなら、宗教的な過激な人々や原理主義者は、否定性に満ちた暗黒の時代から自分の宗教的な信念がなにをもたらしたのか知るべきなのだ。
これに対抗するのは、西欧では過去2000年間経験することのなかった豊かな神霊の世界である。この世界は、しっかりとしたまとまりを持ち、人生を受け入れ肯定する力に満ちあふれている。
5)人生のゲームはフェアに行うこと
力を求めれば求めるほど、本来の自己の存在は輝きを失う。これは政治、社会、軍事、そして宗教の分野の指導者が陥る罠である。
大きな力の行使にはかならず大きな責任が付きまとう。力は抑制と公正さを前提に行使すること。
6)人の名誉をかけた約束は神聖なものである
映画「ロブ・ロイ」のなかで役者のリーアム・ニーソンは「名誉というものは男が自分自身に与えるものである。だれもそれを与えることはでこいないし、それを取り上げることもできない。」と言っている。
7)お互いの違いを尊重すること
私の神秘主義のセミナーやワークショップに参加する「神霊の世界を感じることのできる変容した意識を持つ人々」は、社会的な正義の実現にとても敏感である。彼らは、人々がまともな生活をしているのかどうかいつも気にかけているし、女性や少数民族の問題にも関心が高い。さらに、子供や高齢者の安全を気にかけており、明らかに物質的な豊かさよりも人間関係のほうをはるかに大事にする。社会的、宗教的な相違に対して寛容であり、個人の精神的な自立と自由をもっとも高く評価する。そして、家族や隣近所、そして地域社会との関係の強化を通して社会関係を再構築することに強い関心を示す。
このような特徴は、革新か保守か、クリスチャンかユダヤ教徒か、ヒンズー教徒かイスラム教徒か、愛国者かそうでないのかなど、思想やイデオロギーの違いとはまったく関係がない。このような特徴は意識の進化と深くかかわっている。
西欧社会はいまだに貪欲に支配され、多くの人々の動機は恐怖と支配欲、そして競争の原理に基づいている。だが、「意識の変容した人々」が指向するのは、民主的で人間的な理想であり、多くの人々の利益となるプロジェクトを人々と連帯しながら運営することに大きな関心を示す。
バランスと調和こそ、こうした価値に内在するものである。伝統的な部族の人々と同じく、彼らは敵と反対者を作りながら自分の目標を追求するような生き方ではなく、全体の利益に貢献する生き方を人間は選択すべきであると考えている。
結論
人間に内在するはるかに高い次元の本質性に気づき、内面の肯定的な側面に投錨して、人間の最良の特徴を生かしながら、はるかに高い目的を実現するときがやってきたのである。
ハワイのことわざを引用する。「我々はみな同じカヌーに乗っている。正しい方向に一生懸命に漕ぐなら、目的の島にはかならず到達できる。」
以上である。
ウエスルマン博士は、伝統的なシャーマニズムの体験からこの世界を一度とらえ直すと、あらゆる存在とつながった我々の本当の姿が見えてくるとしている。
このぶブログの読者の方はどうだろうか?コルマンインデックスの終了以後、そのような実感を持っただろうか?
リンゼー・ウィリアムス最新情報
次のテーマに行く。最近リンゼー・ウィリアムスはラジオのインタビューなどにはまったく出演していなかった。1カ月と少し前、「レンスドットコム」に出演しているのを発見したので、遅まきながら掲載する。
ウィリアムスの予告の有効性
ときどき「リンゼー・ウィリアムスの予告が的中したのかどうか確認してほしい」という問い合わせをいただく。リンゼー・ウィリアムスは予言者ではなく、あくまで情報をリークしているので、「的中」という概念は適当ではないのかもしれない。だが、リークされた情報がどこまで信頼できるかどうか判断する目安はあると思う。
目安となる時期は2012年の末だろう。ウィリアムスによると、支配勢力はこの時期までに「ドルを紙くず化する」としているので、そうした方向に実際に進むのかどうか見て行きたいと思う。
インタビューの要約
・私は過去4カ月の間、ラジオ番組にはまったく出演していなかった。それというのも、この夏に支配勢力からリークされた情報があまりに恐ろしく、話せなかったからだ。
・私は予言者ではない。石油産業のエリートが私にリークする情報を流しているだけだ。
・2012年は、もっとも異常な年として知られることになるはずだ。アメリカを含め多くの国々は大きな借金を抱えているが、これは意図的に作られた借金だ。例えばギリシャを見るとよい。ギリシャはデフォルトすることがはっきりしているのに、ギリシャの国債は売り出されるといまだに売れている。これは、いまだにギリシャ国債を買う勢力が存在するということだ。
・ギリシャ国債を買っているのは、エネルギー産業の支配エリートである。彼らはギリシャがデフォルトしたときに、ギリシャ国内の資産を差し押さえ、自分たちがコントロールするためにあえて買っているのだ。
・支配エリートは、これと同じことをアメリカの州債やあらゆる国の国債を買いまくることで行おうとしている。
・この夏、支配エリートは私にはっきり言った。2012年の末にはアメリカの国内のほとんどの資産が支配エリートの所有になると。2012年は我々がこれまで経験したことがない、通常では考えられない年になるだろう。
・支配エリートは、「アメリカは間違いなくデフォルトする」と私に告げた。アメリカでは2012年末までに、紙幣や株式、社債などの紙の資産はすべて大幅に価値を失う。
・10月1日、1日でアメリカ造幣局は337000オンスのイーグル銀貨を売った。これは2012年1間のすべての銀貨取引の40%に当たる量だ。これは歴史的になかったことだ。これは支配エリートが銀を買いまくっていることの証拠である。
・最近、金の価格は下落した。これは支配エリートが将来的に金を膨大に買うために意図的に引き下げたものだ。
・支配エリートは、資産を守るためにはとにかく金と銀を買うように忠告していた。2012年が終わるころには、購買力がある流通手段は金と銀にだけになるはずだ。
・一方、支配エリートの怖がるものもある。それはアメリカ国民が反乱を起こすことである。これを回避するため、低所得者層への給付は維持させる計画だ。アメリカがデフォルトするときまで給付は続ける。
・少なくとも2~3年は、固定資産税が支払えるだけの金や銀を確保しておくことが重要になる。ドルが大幅に減価し固定資産税が支払えない状態になると、個人が所有する固定資産は差し押さえられる。
・金はこれから価値が変動しながらも1オンス、3000ドルにはなるはずだ。
・支配エリートは人々をコントロールするため、恐怖心を使う。9.11、テロなどは恐怖心をあおり、人々がまともに思考することを阻むことである。
・2012年には、支配エリートはこの恐怖心を利用した戦略を頻繁に実施するはずだ。とにかく恐怖心には左右されないことが重要だ。
・私は「アラブの春」が始まる前に、中東で民衆の蜂起が発生すると予告し事実そうなったが、これは「アラブの春」が、支配エリートの計画で引き起こされたので事前に情報をリークすることができたのだ。
・しかし支配エリートは、もっと早くカダフィー政権を打倒する計画だった。いま全体の計画には3カ月の遅れが生じている。
・支配エリートが「アラブの春」を引き起こした理由は、中東で混乱を引き起こし、これを利用して原油価格を極端に引き上げることだ。これがいつ行われるのか私は知らされていない。
・いま支配エリートの間で意見の不一致と仲たがいが起こっている。これは彼らの計画には大きな影響を与えるだろう。
以上である。
もちろん、このようなリークは、リンゼー・ウィリアムスの情報が実現することを保証するものではまったくない。2012年はなにごともなく終わることも十分にあり得る。いずれにせよ、このような情報を頭の片隅に置き、今後どうなるか注視すべきだろう。
続く
むちゃくちゃおもしろかった講談
筆者は月刊ザ・フナイの連載を書かせてもらっているが、読者の方に講談師の方がおり、会う機会があった。筆者は講談はこれまで聞く機会がなかったが、実におもしろかった!今後はスピリチュアル系の講談をやるそうである。サイトに音声ファイルがあるので聞いて見たらよいだろう。
田辺鶴瑛
筆者のいとこのブログ
筆者にいとこがスピリチュアル系のカウンセラーになっていたのを最近知ることとなった。以下にリンクする。よろしかったらどうぞ。
ねもとまどかの「宇宙のゆりかご」
本の出版のお知らせ
今度、また講談社から英語の本を出した。筆者も強く感じているが、やはり英語は仕事では必須となりつつある。しかし、実際に英語を使う相手は欧米人とは限らない。中国や韓国なのどのアジア出身の人々も多い。そのような状況のなか、この本では普遍的なコミュニケーションの手段としてのグロービッシュに注目し、これをマスターする方法を解説した。英語に関心がある方にはぜひお勧めしたい!
日本人が「英語ペラペラ」を本当に実現できる本 (講談社+α文庫)

また本が出ます。前著の続編にあたる本です。今度は今のシステムのつっこんだ解説と将来の予測です。よろしかったらどうぞ。
「支配ー被支配の従来型経済システム」の完全放棄で 日本はこう変わる コルマンインデックス未来予測[2020年までの歩み] (ヒカルランド)

また本を出版しました。今度は徳間書店からです。今回は、このブログの内容を大幅に加筆修正し、未来予測を行った本です。よろしければぜひどうぞ!
未来予測コルマンインデックスで見えた 日本と経済はこうなる(徳間書店)

今回、講談社から英語本を出版しました。通勤途中に電車の中で軽く読める本です。ちょっと英語に興味がある人はぜひどうぞ!
通じる英語 笑われる英語

「いったい世の中どうなっているんだ!こんな時はマルクスに聞け」(道出版)
体裁としては「資本論」の解説書のような本だが、マルクス礼讚の本ではない。われわれはこれからなんとしてでもサバイバルして行かねばならない。そのための状況認識のための書として有効だと思う。よろしかったらぜひどうぞ!

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筆者がコンサルティングにかかわっている会社が子供用の国語音声教材の提供を始めた。子供用だが、実によい名作がmp3の音声ファイルで聴くことができる。大人の心の琴線に触れる作品がとても多い。よいサイトだと思う。よかったらどうぞ!
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投稿に関しては以下の方針に従い、どうしても必要な場合以外は削除しないことにしておりますが、他者の人格を傷つける不適切な表現がある場合は例外とし、予告無しに削除し、投稿禁止にする場合もあります。
意味産出の現場としてのBBSやブログ
また、私はいま日本で起こっている変化を以下のようにとらえております。もしよろしければこちらもどうぞ。
いま何がおこっているのか?
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とうとうコルマンインデックスが終了した3
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まず今回は、最近日本語に翻訳された放射能の健康被害に関する論文の内容を紹介した。
その論文とは、リトアニアのミコラス・ロメリス大学教授であるユーリ・バンダシェフスキー博士が、2009年に「欧州放射線防護委員会」で発表した、「チェルノブイリ事故による放射性物質で汚染されたベラルーシの諸地域における非ガン性疾患」である。これは、元放射能医学研究所の主席研究員である崎山博士も最近取り上げており、大変に重要な論文だ。
この論文によると、ベラルーシで確認された放射能の健康被害で一番多いのはガンではなく、心臓疾患であるという。心臓疾患の発生率は、内部被曝で尿から検出されたセシウム137の量が増加するにしたがってやはり増加することが確認された。
心臓疾患が増大する原因は、放射線によって心筋細胞が死ぬからではないかという。
次に、2011年の食料価格の高騰の原因を概観した。2008年、穀物価格は史上最高値をつけたが、その原因は、原油価格高騰に伴いトウモロコシを原料にしたバイオエタノール燃料が高騰したことや、ロシアの森林火災とオーストラリアの干ばつなどが原因だった。これらは比較的に短期の原因であったため、原油価格が落ちつき、干ばつが収まるにつれ、穀物価格も下落した。
しかし、今年の穀物価格の高騰は状況がかなり異なる。人口の増加、地下水の劣化による農業用水の不足、中国で拡大する駐車場確保のための農地の転用など、穀物価格の長期的な上昇を引き起こす要因がほとんどである。穀物の高騰は、これからも長期的に続くことがはっきりした。
最後に、筆者に連絡してきた複数のサイキックの人々がほぼ同じようなビジョンを報告している。その内容を紹介した。
今回の記事
前回約束したように、アメリカの著名な外交評論誌、「フォーリンアフェアーズ」に掲載された論文の内容を紹介する。
次に、日本ではほとんど報道されていないが、いまヨーロッパで起こっていることを解説する。
最後に、コルマン博士の最新論文を紹介する。
これから変化はさらに加速するか?
10月28日にコルマンインデックスが終了してから3週間以上たった。PIIGS諸国の危機、TPPによる中国包囲網の形成、ロシアや中国の戦略の変化など、コルマンインデックスの長期傾向の実現に向かう流れが相当に加速しているように見える。
特に次の2つの流れは、これからいっそうはっきりしてくる可能性が大きいように思う。
5)無限の物欲の再生産と、無理な成長を強いる消費社会から、社会の実質的な必要性に基づいて生産する実質的な経済へと移行する。
6)根拠のない幻想的な価値に基づく金融資本主義から、必要なものとサービスの生産を中心とした実質経済に移行する。
こうした変化に伴い、金融システムのほころびと現代の資本主義の本質的な変質、さらにそれに基づいた世界秩序の変質に向かう流れは加速しそうだ。
アメリカの自己イメージの変化
特にこの変化は、アメリカの自己イメージの変質となって現れており、これからの大きな変化の方向を予感させる。
米国のメディアの記事をたくさん読むと、米国の覇権の失墜と凋落の可能性を示唆する記事が多い一方、それらの記事に真っ向から反対し、米国の継続的な覇権の維持を確信する記事も多かった。特に、明らかに米政府に近い「フォーリンアフェアーズ」や「ストラトフォー」などでは、そのような記事が圧倒的に多かった。
ところが今年の8月にもめた債務上限引き上げ法案と9月から始まったウォール街占拠運動、そして10月のスタンダード・アンド・プアーズによる米国債格下げなどの出来事のあたりから、保守的なメディアでも、アメリカの覇権の失墜と凋落を題材にするものが多くなった。
これは、いまアメリカの自己イメージが劇的に変化していることを示している。
イマニュエル・ウォーラスティンの記事
この変化をよく表しているのが、8月15日の著名な歴史学者、イマニュエル・ウォーラスティンの記事である。以前にメルマガにも書いたが、以下のような内容だ。
「9.11同時多発テロが起った2001年、私はアメリカの覇権はこれから凋落するだろうと予見した。しかしそのときは、政治家も含めほとんどアメリカ人から、そんなことがあるはずはないとの強烈な反対意見が寄せられた。アメリカの覇権の凋落は、10年前には考えられなかったのである。
しかし今は状況がまったく逆転している。もはやだれの目にもアメリカの覇権が凋落していることは明白な事実となっている。
もちろん、この事実を拒否し、過去となった偉大なアメリカの幻想に取りすがろうとしている政治家はいる。しかしこうした政治家はごくわずかの少数者になってしまった。どんな保守的な政治家も、アメリカの覇権が終焉する時期が近いことを感じ取っているのだ。アメリカの凋落がチャンスとなる国々も存在するはずだ。これから時間をかけながら、新しい国際秩序が誕生するだろう。」
このウォーラスティンの記事にあるような方向に、アメリカ国内の自己認識が急速に変化しているとするなら、これからこの方向に向けた変化がいっそう加速する可能性があると見て間違いなさそうだ。
フォーリンアフェーアズ誌
最近これをもっともよく表しているのはアメリカの外交政策の奥の院と呼ばれる「外交問題評議会(CFR)」の外交評論誌、「フォーリンアフェアーズ」である。現在でも、米政府の外交政策立案に絶大な影響力があるヘンリー・キッシンジャーや、「ジャパンハンドラーズ(日本操作チーム)」のリーダーのひとりであるズビグニュー・ブレジンスキーなども「外交問題評議会」の主要なメンバーである。
「フォーリンアフェアーズ」には、現職の閣僚や、政権のブレーンや彼らが所属するシンクタンクの主要な研究員が記事を書くことが非常に多い。このため、将来のアメリカの外交政策を予測するための必読の雑誌になっている。
特集「アメリカは終わったのか?」
そのフォーリンアフェアーズ誌の最新号の特集はずばり「アメリカは終わったのか?」だ。この特集号の記事を読むと、先のウォーラスティンが伝えるアメリカ人の意識の変化がいっそう分かりやすく解説されている。ここから主要な2つの記事を紹介する。
ジョージ・パッカーの記事
ひとつは、著名なジャーナリストであり、いまは雑誌「ニューヨーカー」のスタッフライターであるジョージ・パッカーの「破棄された契約 格差の拡大とアメリカの凋落」である。これが多くのアメリカ人が現在のアメリカをどのように見ているのか非常によく表している。以下がその要約だ。
「いまのアメリカが歴史的な停滞期にいることは誰しも納得するはずだ。失業率は9%台で高止まりし、先がまったく見えない不況が続いている。
しかし、これはアメリカが陥った最初の停滞期ではない。さらに大きな停滞期は何度もあった。そのもっとも最近のものは33年前の1978年である。
1978年、アメリカはベトナム戦争の敗北や、ベトナム反戦運動やヒッピームーブメントなどで国内の対立が激化し、また、日本やドイツの発展でアメリカ経済は凋落し、現代に匹敵する停滞と自信喪失の時期に入っていた。
しかし、それでも現代よりもずっとましな状況だったのだ。
現代のアメリカの最大の問題は格差の拡大である。1979年から2006年までの期間では、アメリカの中産階級の所得は40%増大した。最貧層では11%である。ところが、最上位1%では256%も所得が増大し、いまでは国富の23%を所有するようになっている。これはこれまで最大であった1928年を上回るレベルである。
これだけ格差が開くと、アメリカはすでに大変な階級社会になってしまったと言ってもよいくらいだ。所得は自分がどの階級に所属するかであらかじめ決定されてしまい、個人の努力ではもうはやどうにもならなくなっている。
アメリカが多くの人々を魅了してきたのは、アメリカンドリームが実現可能な国であったからだ。アメリカンドリームとは、どんな人間でも努力さえするなら、家や車を持つ普通の中産階層の生活ができるという保証のことである。いわばアメリカは、中産階層の国だたのだ。
一方、分厚い中産階層が存在するためには、実は政府がさまざまな規制やルールを定め、所得の比較的に平等ん配分を保証するシステムの存在が大きかった。商業銀行の資金を投資銀行に入るのを禁止するグラス・スティーガル法などがそうであった。この規制のお陰で、投機と金融機関の極端な肥大化は起こりにくかった。
投機の行き過ぎや過剰な競争を規制し、安定させるためのさまざまな機関が存在している国がアメリカであった。これらの機関はアメリカの「公共の利益」を守るために存在する規制や機関だった。アメリカンドリームの源泉であり、中産階層の大国であるアメリカは、実はこうして守られてきたのである。
1978年、アメリカはいわばどん底にあった。それは現代と似ている。しかし、現代とは決定的に異なることがある。それは、78年には「公共の利益」を守る規制や機関が生きており、アメリカンドリームを保証するシステムは存在していたことだ。
ところがいまはどうだろうか?このかつてあった規制や機関は、大手企業の圧力でほとんどつぶされてしまった。これは、「公共の利益」を維持していたシステムが、すべて大企業によって乗っ取られ、「公共の利益」の分野が、企業が利益を上げるためのビジネスの分野になってしまったことを意味する。
アメリカは、アメリカンドリームが生きていたころの時代に戻ることはできるだろうか?いや、それは不可能なのなのだ。アメリカは終わってしまった。」
以上である。
現代のアメリカ人が自分の国をどう見ているのかよく分かる記事だった。
ところで、TPPはいま完全にアメリカ主導で進められているが、そこで幾度も強調されていることは、「公正なルールに基づいた貿易やサービスの開放」ということである。この「公正なルール」とはなんだろうか?上記の「公共の利益」のことだろうか?
いやそうではないことはだれの目にもはっきりしている。「アメリカ多国籍企業のビジネス分野を拡大する市場原理」を適用することだろう。
つまり、日本などでも辛うじて残っている「公共の利益」の領域を、市場原理を無理に適用して米企業のビジネスの分野に吸収し、利益をむさぼるということだ。その結果は、上記の記事にあるような、「公共圏」の喪失とすさまじい格差に基づいた階級社会の出現であろう。
日本のTPP支持派の意見
TPPが導入されるとこのような結果になることはTPP支持派も認めている。民主党の前原政調会長はおおよそ以下のような内容の発言をしている。
「TPPを導入すると格差が拡大するという議論は確かにその通りだと思います。ですが、これはちょっと論点が違うのですよね。TPPの導入で極端な格差が生じたなら、所得の再配分する新たなシステムを導入して格差を是正すればよいだけですよ。」
一見すると正論のように見える。確かに、格差を是正できる所得再配分政策を導入できればよい。
だが、そのためには官僚制を100%コントロールできる完全な政治主導が実現していなければ不可能なことだ。そうでなければ、現行のシステムに既得権を持つあらゆる勢力に逆につぶされてしまうことだろう。
ここでは詳しく解説はしないが、数々の政策の実現に失敗した現在の民主党に格差を是正できる新しい所得再配分のシステムの導入ができるだろうか?
答えははっきりしているのではないだろうか?客観的に見てできるはずはないと判断したほうがよさそうだ。自民党をはじめ、その他の政党でもはもっと無理だと考えた方がよい。
TPPに組み込まれる日本
おそらく日本はTPPに無防備な状態で組み込まれ、フォーリンアフェアーズの上記の記事のような状態に日本は追い込められて行くと見た方がよいだろう。これから日本は、それこそ放物線を描いたような下降のコースをたどる可能性が高い。
新しい公共圏の形成に向けて
では公共圏の維持はどうなるのだろうか?以前の記事や拙著にも何度も書いたように、公共圏を市民によるネットワークで下から再形成して行く方向性しか残されていないように思う。
この点は機会があれば改めて詳しく書くつもりだ。
ジョセフ・パレントとポール・マクドナルドの記事
話が横道にそれた。フォーリンアフェアーズ誌の記事に戻る。
「アメリカは終わったのか?」の特集でもうひとつ注目に値する記事は、「縮小の英知 アメリカは前進するために縮小しなければならない」だ。以下が記事の内容だ。
「これからアメリカは緊縮財政を実施する。今後10年間で3兆5千億ドルの国防予算の削減が行われる。
このため米軍は世界各地から撤退を余儀無くされることは間違いない。覇権維持の必要性から、米軍の現在の配置を維持することはもはや不可能となった。
いま重要なことは、この現実をしっかりと認めて、アメリカの国益を維持しながら世界各地から撤退することである。同盟国との関係を強化し、アメリカが果たしてきたこれまでの役割を同盟国に任せるなら、これは間違いなく可能である。いまからこのようなアメリカ以後のシステムを構築すべきだ。」
以上である。
この記事にあるように、アメリカの軍事的な存在感は急速に縮小する方向に向かっている。これまでのような、アメリカの軍事的な覇権の時代は終わりつつある。
TPPには、この記事にあるような、米軍の縮小後もアメリカの国益を維持するシステムとしての側面がある。あまりに記事が長くなるので、これは改めて詳しく解説する。
EUの危機の裏側
次のテーマに行く。いまはPIIGS諸国の危機が、ギリシャから、はるかに経済規模の大きいイタリアに拡大した感があり、日本ではこれを焦点にEUの危機が報じられている。
だがPIIGS諸国の財政危機には、日本ではほとんど報道されていない側面が存在する。
ギリシャ国営資産民営化利権
それは、PIIGS諸国の民営化利権の存在だ。特にこれは、多くの国営企業を抱えるギリシャで顕著である。
ある意味でギリシャは、1980年代の日本によく似た国である。80年代の日本は、電電公社や国鉄、そして多くの専売公社が存在する国営企業の多い国であった。そうした国営企業により、公共圏の維持が行われていたのだ。
ギリシャも当時の日本と同じような状況にある。国営ガス会社など、公共部門を担う多くの企業が国営である。
一方、「欧州金融安定化基金拡充案」のようにPIIGS諸国には資金を融資するための条件として、緊縮予算の実施とともに、国営資産の売却が義務づけられている。ギリシャは2015年までに500億ユーロ相当の国営資産の売却が迫られている。
今後買収が予定されているのは、国営電力会社のPPCV、電信電話会社のOTE、水道会社のEYDAPとEYATH、そして国営ガス会社のDEPAなどだ。
現在、こうした国営資産の獲得を巡って、ドイツと中国、そしてロシアの企業がすさまじい争いを展開している。これらの企業には、政府の全面的なバックアップを得ているケースも多い。
さらに露骨な各国の融資
しかし、これ以上に露骨なのは各国のギリシャに対する融資である。
「欧州金融安定化基金」のようなEUによる融資の他に、ドイツやフランスなど各国はギリシャなどのPIIGS諸国に直接資金援助を行っている。
だが最近、これらの資金援助が完全にひもつきで、自国製の兵器を購入することが条件になっていることが暴露された。最近NHKBSで放映された海外ドキュメンタリー、「世界を翻弄するカネ▽ギリシャ 財政破綻への処方箋」では以下のような証言が見ることができる。
ドイツ左翼党副党首S・ヴァーゲンクネヒトは次のようにドイツ政府を告発している。
「1年前、ドイツがギリシャに金融支援の話をもちかけたとき、ドイツ製の武器の購入が条件の1つとしてあげられていました。年金や社会保障は削減すべきだが、武器の購入は続けろというわけです。ドイツは軍装備品にかかわる製造・輸出業者の利益を守ろうとします。取引は失いたくないのです。」
さらに、欧州議会議員、D・コーンバンディットは怒りをあらわにして次のように告発した。
「我々は偽善者だ!先月、フランスはギリシャにフリゲート艦6隻を売却した!さらに4億ユーロでヘリコプターを、1億ユーロの戦闘機も何機か売った。どれだけの数を売ったのかは知らないが、総額はほぼ30億ユーロに達する。ドイツは10億ユーロで潜水艦6隻を売却している。我々はギリシャに金を与えて武器を買わせているのだ!」
つまり、PIIGSの財政危機は、民営化利権も含めて、各国の企業にとって大きな利権を生み出しているというわけだ。
おそらくこれが、現在のPIIGS諸国の財政危機の解決を遅くさせているひとつの要因である可能性がある。財政危機が完全に解決すると、民営化利権も消滅するからだ。
続く悪循環
では危機をこのまま放置しておけばよいかと言うとそうではない。PIIGS諸国の破綻は、これらの国々の国債を大量に保有している金融機関の破綻を誘発し、リーマンショックを上回る金融危機になる。これはなんとしても回避しなければならない。
周知のようにいまは、「欧州金融安定化基金拡充案」のような枠組みを介して必要な資金を注ぎ込み、破綻を回避する以外に方法はない。
だが、資金の融資には厳しい緊縮財政の実施が条件となっている。緊縮財政の実施は増税と社会保障費の削減を通して行われるため、経済の停滞から税収は落ち込み、財政赤字は悪化するという悪循環に陥る。財政赤字が拡大するとさらに資金の投入が必要となり、それにはまた緊縮財政の条件がついているので、また同じ循環を繰り返す。
残された最後の一手
この循環から脱する方法はひとつしかないと考えられている。それはユーロの発行元である欧州中央銀行がギリシャも含めたすべてのPIIGS諸国の国債を全部買い取ってしまうことである。
リーマンショックのとき、アメリカのFRBは金融機関の不良債権を米国債と交換し、実質的に買い取ったが、これと同じようなことを今度は欧州中央銀行が実施するというのだ。
これが実施されると、PIIGS諸国の国債はすべて吸収されるので、この時点で財政危機は終了する。
この政策がもたらす結果
ではこの政策はどのような結果をもたらすのだろうか?まずはっきりしていることは、欧州中央銀行がPIIGS諸国の国債を買い取るのだから、膨大な額のユーロが市場に放出されることになる。
これは次のような結果を引き起こすと考えられている。
1)インフレが発生する
ユーロの通貨供給量が急に増加するのである。ユーロの価値は低下し、インフレが発生する。
2)かなりのユーロ安
リーマンショックのFRBの政策はドル安の流れを加速させた。それと同じように、インフレからユーロ安はさらに進む。
3)ドイツの輸出好調
ユーロ安は強力な輸出産業を持つドイツにもっとも有利に作用する。ドイツ経済は好調になる。
3)北ヨーロッパ諸国の資産価値低下
一方、ユーロ安のため、ドイツ、フランス、オランダ、北欧など経済的に極端な問題を抱えていない諸国の資産価値も大きく下落する。中国やロシアなどがこうした資産を買い漁る可能性がある。
4)PIIGS諸国は放漫財政に戻る
買い取り政策がもっとも大きな影響があるのは、PIIGS諸国だろうと考えられている。不良債権がなくなったので、PIIGS諸国はまた放漫財政に戻る可能性が大きい。
あまりに記事がなるので、いったんここで終了する。EUのストーリーはこれで終わらない。さらに、びっくりするようなことが計画中であることが明らかになった。
これは次の記事に書く。
コルマン博士最新論文
「目的をもつ宇宙」の翻訳チームのキクチさんからコルマン博士の最新論文の翻訳をいただいた。キクチさんには心から感謝する。
2011年10月28日以後も第9波が続いていく!
以前の記事で、マヤカレンダーが”終わった”後でエネルギーがどのように続いていくのか、そしてマヤカレンダーがどんな役割を果たすのかを検討すると約束した。2011.10.28が”終わり”だということは、13バクトゥンの長さの長期暦と、それぞれが13天界からなるその他の8つのアンダーワールドが全て完了したことを意味している。この”終わり”とは、また、9階層のピラミッドを頂上まで登りつめて、宇宙はもはやこの統合意識よりも高いレベルを求めていないことをも意味している。2011年10月11日~28日の第9波第7昼は、宇宙の歴史を通じて初めて、9つの波の全てで光の状態が活性化された期間であり、そして事実、9つの波のエネルギーフィールドが全て統合される素晴らしい機会であった。2011.10.28、このツォルキンの13アハウの日は、時代が根本的にシフトした日であり、そして今や、この混合したエネルギーは、私たちの個人としての生活ばかりでなく、大きく見れば私たちの惑星の歴史をもしばしば左右することだろう。もう後戻りすることはないのだ。
では、現在この惑星のエネルギーフィールドを維持しているエネルギーは、どのような性質をもっているのだろうか?まず、現時点では、私たちは瞬間・瞬間を生きているのではなく、過去からの継続性を経験していることは明らかだろう。これは、全ての波と宇宙のエネルギーサイクルがまだ終わっておらず、そのうちのいくつかは残存して私たちの人生を前進させる流れの経験を創り出していることを意味する。問題は、それではこの波はどのように続いていくのかということだ。私と同じようにマヤカレンダーのエネルギーを実際に感じ取りことができて、そしてそのエネルギーがどのようにこの世界に現れているのかを目撃している人々とのディスカッションを通して、宇宙エネルギーがどのような形で継続性を創り出しているのかが、私には明瞭になってきたと感じている。この論考では、それをごく手短に読者と共有したいと思う。時代のシフトについての最終的な結論は、後に、おそらく著作の形で検討することになるだろう。もはや妥当性を失った過去の伝統を放棄して、その代わりにまったく新しい何かに入っていくという形で、多くの重要な帰結が導かれるのである。
現時点で最も重要なことは、第9波が継続している!ということだ。2011.11.16から、私たちは、第9波第8昼とでも呼ぶべき期間に入っており、この「昼」は18日間継続して、それから「夜」に入るのだ。第9波は無期限に継続していき、そして、新しい統合意識が”湧き出して(grind)”いくが、第9波には際限がないことから、同じ事が将来についても言えるのだ。論理的には、このことは他の波にも当てはまるし、他の波もまたそろって2011.10.28(訳注:2011.10.29の誤り?)に夜に転じたのである(そのために、シフトの後で多くの人々が静寂を経験したのである)。だが、他の波については、2012.10.23に第8波が「昼」に転じるまでは、私たちが関わる必要はないだろう。
第9波が無限定に続いていくように思われる事実はパレンケの碑文に記された日付のいくつかが遠い未来を指し示していることからも伺われるが、そのことは私たちがこの世界を言い表すために以前に使っていた比喩が、現時点では当て嵌まらなくなっただろうということを意味する。たとえば、私が以前に使っていた、新しい世界の”誕生”という表現は、もう意味を成さなくなるだろう。なぜならば、”誕生”とは、予め決められた時間の枠組みの中で起こることなのだから。それよりも、上述したように、新しい世界は、もはや時間の中にはシナリオが描けないところから”湧き出して”(grind)くるのだろう。これから起こってくることは、総体的に人類が選択する行動にかかっているのだ。それはまた、2011.10.28までの世界を特徴づけていた、種子から果実へと向かうプロセスが、もはや機能しないことをも意味する。言い換えれば、アブラハムの宗教の創造神話の中心である7 + 6 = 13 のスキーム、多くのスピリチュアルな伝統で語られてきた聖数の7、ヒンドゥと仏教の108という聖数は、2011.10.28の時代のシフトを境にして、過去のものとなったのだ。これら神性の創造プロセスの数秘的な定義は、誤っていたのではない。それらは、2011.10.28までは正しかったが、シフトの後には適用できないのだ。このように見ていくと、シフトの効果が人々の間に広く浸透するにはいくらかの時間がかかるとはいえ、実際には、シフトがどれほど大きなものであったか理解することができるだろう。ここで起こったことは、観念的な、またはカレンダー上での変化だけではない。私たちが生きていて、そしてカレンダーが記述している現実世界が根本的にシフトしたのだ。宗教上の創造神話とその数秘術の役割が終わったことは、同時に、神性(神や女神)が今や完全に人類自身の内面に見出されることを意味している。
この変化は、何にも増してマヤへの宗教的な熱狂にあてはまり、そして現在におけるツォルキンの適用性に直接関連する。シフト前に書いた論考で、私は、シフトの後でもツォルキンが有効に働くかどうかという問題を提示した。私は、現在では、この問題の提起の仕方が不適切だったと考えている。現在起こっていることは、20の絵文字は20日のウニアル(unial)のエネルギーの多様性を表現するために、いまだに有効であると思われる(結局のところ、9つの波は、正確な20の倍数を取る周波数ではなくなったが、いまだに働いているのである)。だが、宇宙が13エネルギーの制限を超えて(私たちは今や第9波の第15天界にいる)、波が無限に続いていくのだから、13という数とトレセーナは、現在はそのエネルギー的なパワーを失っていると言えるのだ。「昼」と「夜」を数えることはできるが、13という限界は消滅したのだ。これはまた、ツォルキンの 13 × 20 = 260日は、事実上、時間のマトリックスの機能を失ったことを意味する。なぜならば、20の日文字だけがエネルギー的な意味を保っているのだから。これが真理を認識するためにマヤカレンダーにアプローチする手段であり、伝統とは相容れない部分があることは言うまでもない。それは、現在の支配的な宇宙のリズムに照らして、進行していく事象を意味深く理解するための、カレンダーの探求なのである。マヤカレンダーは静的なものではなく、過去3000年間になんども劇的な変化を遂げてきたことを忘れてはならない。この3000年間に起こった宇宙のエネルギー的なリアリティが劇的に変化したから、カレンダーもまた変化したのである。
私は、何人かの人が、今や時代のシフトが事実上どれほど重大なことであるかをよりよく認識していることを望んでいる。世界中のあらゆる宗教の、少なくともその創造神話のエネルギーベースが消滅してしまったのだ。2011.10.28までは、宇宙の現実として 7 + 6 = 13 という制約が存在していて、私自身もこの事実に基づいて多くのプレゼンテーションを行ってきた。このエネルギーベースが打ち破られて、波は13の制限を超えて際限なく続いていくことによって、私たちの外側の神性は消滅し、今や神性は完全に私たちの内面に移ったのだ。これは選択ではなく、必然である。ここから派生する問題は、このような小論で検討するにはあまりに広大な広がりをもっている。だが、本稿の最後に、世界で進行している政治的・経済的危機についてコメントしておきたい。
2011.11.8の論考で、私は時代のシフトに伴う外側の世界におけるいくつかの重要な事象について論じた。私は、そこで、東経12度の惑星正中線上で起こる事象に注視することが必要だと指摘した。なぜならば、そこが最初に二元性が現れた場所だからだ(私の発言の翌日にベルルスコーニが辞任したことで、その指摘の正しさは確かめられた)。新しい世界を湧出させる第9波の活動が続いている(continue grinding action of the Ninth wave)ことを考えると、私は、この東経12度線への注目を続けなければならないだろうと思う。このように、シリアとエジプトの市民革命やアメリカの占拠運動の再度の高まりに加えて、第9波第8昼が始まると、ユーロ危機の深刻化がはっきりしたのだ。ヨーロッパの指導的な政治家たちが、今や南ヨーロッパ諸国が債務危機から抜け出す道はないことを十分に承知していると、私は確信している(2011.10.28までは、彼らは解決策があると考えていた)。南欧諸国の中でもイタリアはEUの中で第3位の経済規模である。イタリアは政権交替にもかかわらずユーロを救えないことを認識しており、公式発言がどうであれ、行動を開始するだろう。このように、第9波の「昼」が統合意識をもたらすことに変わりはなく、それは古い支配システムの浸食にもっとも明瞭に現れてくるだろう。私は、世界の経済支配秩序の浸食について時間を区切った予言はしたくない。もう、そんなことはできないのだ。認識すべき点は、第9波は働き続けており、とりわけ「昼」が、統合意識を湧き出し(grind)続けていく、ということなのだ。
Carl Johan Calleman
November 18, 2011
続く
むちゃくちゃおもしろかった講談
筆者は月刊ザ・フナイの連載を書かせてもらっているが、読者の方に講談師の方がおり、会う機会があった。筆者は講談はこれまで聞く機会がなかったが、実におもしろかった!今後はスピリチュアル系の講談をやるそうである。サイトに音声ファイルがあるので聞いて見たらよいだろう。
田辺鶴瑛
筆者のいとこのブログ
筆者にいとこがスピリチュアル系のカウンセラーになっていたのを最近知ることとなった。以下にリンクする。よろしかったらどうぞ。
ねもとまどかの「宇宙のゆりかご」
本の出版のお知らせ
今度、また講談社から英語の本を出した。筆者も強く感じているが、やはり英語は仕事では必須となりつつある。しかし、実際に英語を使う相手は欧米人とは限らない。中国や韓国なのどのアジア出身の人々も多い。そのような状況のなか、この本では普遍的なコミュニケーションの手段としてのグロービッシュに注目し、これをマスターする方法を解説した。英語に関心がある方にはぜひお勧めしたい!
日本人が「英語ペラペラ」を本当に実現できる本 (講談社+α文庫)

また本が出ます。前著の続編にあたる本です。今度は今のシステムのつっこんだ解説と将来の予測です。よろしかったらどうぞ。
「支配ー被支配の従来型経済システム」の完全放棄で 日本はこう変わる コルマンインデックス未来予測[2020年までの歩み] (ヒカルランド)

また本を出版しました。今度は徳間書店からです。今回は、このブログの内容を大幅に加筆修正し、未来予測を行った本です。よろしければぜひどうぞ!
未来予測コルマンインデックスで見えた 日本と経済はこうなる(徳間書店)

今回、講談社から英語本を出版しました。通勤途中に電車の中で軽く読める本です。ちょっと英語に興味がある人はぜひどうぞ!
通じる英語 笑われる英語

「いったい世の中どうなっているんだ!こんな時はマルクスに聞け」(道出版)
体裁としては「資本論」の解説書のような本だが、マルクス礼讚の本ではない。われわれはこれからなんとしてでもサバイバルして行かねばならない。そのための状況認識のための書として有効だと思う。よろしかったらぜひどうぞ!

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とうとうコルマンインデックスが終了した2
今回はいつもよりも早く更新できた。いつもこのくらいのペースで更新できたらと思う。いつも記事を読んでくれている多くの読者に感謝する。
占星術師、ウィリアム・スティックエバース氏来日
ニューヨークの著名な占星術師のウィリアム・スティックエバース氏がまた来日する。日本の未来に関するセミナーを行う。以下が日程である。よろしかったらぜひどうぞ。
天王星ワールドポイント・タリスマン
日本の国を正しい方向に導き、改革し、人々を守るために、天王星ワールドポイントタリスマンを作成し、日本の土地に埋める計画を進めています。
あなたが目指す「未来」から導いてもらえる稀有な未来型タリスマン
大ブレイクスルーとなるような変化を起こす勇気と決意を「宇宙から受け取る」ための 一生に一度の占星学タリスマンのイベントです。
儀式:2011年11月23日(水)※祝日
昼の部:13:00~「パーソナルな変革のために」
夜の部:19:00~「キャリア面でのブレイクスルーを目指す」
開催場所:横浜元町
講演会のご案内
またビオマガジンから講演会を依頼された。以下の日時で実施するそうである。今回は2011年を予測する。
日時:2011年11月19日(土)、14:00~16:00(開場13:30)
東京織物厚生年金会館 3階 第1会議室
東京都中央区東日本橋3-6-20
■JR総武線「馬喰町駅」1番出口より徒歩7分
■都営新宿線「馬喰横山町駅」A3 出口より徒歩3分
■都営浅草線「東日本橋駅」A3、B2 出口より徒歩3分
■日比谷線「小伝馬町駅」1番出口より徒歩7分、
「人形町駅」A4 出口より徒歩7分
料金:前売3,000円/当日4,000円(各税込)
お時間があればぜひどうぞ!
新しい本の紹介
また新しい本が2冊出ました。表紙はセンセーショナルですが、中身はけっこうまじめです。これまでのメルマガや雑誌の記事の内容に一部加筆し、修正した内容です。いま日本は大きな転換点になっています。世界の現状を踏まえ、現在の日本の立ち位置を確認するにはよい本ではないかと思っています。よろしかったぜひどうぞ!


記事全文を音声ファイルにしました。よろしかったらどうぞ。3日で削除されますので、お早めにどうぞ。
音声ファイル
予言解説書18の有料配信
最新版 「予言解説書18」が完成しました。これは、ウェブボット最新報告書、「来るべき未来の形0巻9号」の詳細な要約です。今回は内容が濃く、普段の1.5倍の分量があります。新しい磁極の出現、「ドルの死」の過程などいよいよかと思わせる内容です。入手を希望する方は筆者まで直接メールください。
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有料メルマガのご紹介
今回はいま国論を二分しているTPPについて詳しく解説した。
日本の主要メディアでは、関税の撤廃とそれが日本の産業に与える影響に極限されたかたちでTPPに関する報道がなされている。特に日本の農業へのマイナスの影響が大きいとされ、TPPに反対する農業者団体と、これの導入を強く支持する製造業の対立という構図ができあがっている。
しかし、TPPを詳しく調べて見ると、関税の撤廃などという議論には限定できないその実態が見えてくる。TPPははるかに包括的な協定であり、協定が締結されると、現在の日本の国内法を大幅に変更し、日本の社会制度を根幹から変えてしまう可能性が大きい。
一方、「日本経済を成長軌道に乗せるためにはグローバル経済の波に乗る以外にない」との認識からTPPを支持する意見も強い。だが、これから始まる可能性が高くなっている金融危機や、2014年前後から始まる地球の寒冷化とそれによる農業生産の縮小などもあいまって、グローバル経済はこれから縮小する方向に向かう可能性が高い。そのような状況では、各国が減少する資源や農産物の獲得を目指すサバイバル戦略が全面に出てくる。
そのような視点でTPPを見ると、TPPはこれから始まるこうした厳しい状況に対するアメリカのサバイバル戦略である可能性が高い。
前回はこのような内容を詳しく解説した。
今回の記事
今回の記事はメルマガと連動している。メルマガの読者の方はメルマガの記事と一緒に読んでいただければ幸いである。
まず、TPPの実態について詳しく説明する。上にも書いたように、TPPはより巨視的な視点から見ないと分からない実態がある。これを説明する。
次に、コルマン博士の最新論文の全訳を掲載する。コルマンインデック終了後のこれから、どのような状態になるのか書いてある。
TPPの基本、TPPは多国間協定
すでにメルマガで詳しく説明したが、TPPは、FTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)などの自由貿易を促進するために結ばれる他の協定とは根本的に異なることに注意する必要がある。
FTAやEPAは主に2国間の協定であるため、締結国のさまざまな事情を考慮した例外規定を設けることができるのに対し、多国間協定であるTPPではそのようなことは基本的にはできにくいとされている。合意された規定は、すべての加盟国に一律に適用される。
したがってFTAであれば、米などの日本の食料の安全保障にとって重要な農産物の保護規定を維持できるのに対し、TPPではそのようなことは基本的にはできにくい。事実、いま締結が進められている米韓FTAでは、韓国の米には例外規定が適用され、米の関税の撤廃は免れた。
包括的な協議
そしてTPPの最大の特徴となっているのは、協議内容の包括性である。FTAやEPAが基本的には貿易やサービスに関連した項目に協議内容が比較的に限定されやすいのに対し、TPPでは、自由貿易の推進を目的に以下のような24の包括的な内容が協議の対象となっている。TPPの作業部会を見るとそれがよく分かる。
1)首席交渉官協議
2)市場アクセス(工業)
3)市場アクセス(繊維・衣料品)
4)市場アクセス(農業)
5)原産地規則
6)貿易円滑化
7)検疫、及びそれに付随する措置
8)貿易上の技術的障害
10)貿易保護
11)政府調達
12)知的財産権
13)競争政策
14)サービス(クロスボーダー)
15)サービス(電気通信)
16)サービス(一時入国)
17)サービス(金融)
18)サービス(e-commerce)
19)投資
20)環境
21)労働
22)制度的事項
23)紛争解決協力
24)横断的事項特別部会(中小企業,競争,開発,規制関連協力)
これから協議されるので、これらひとつひとつの具体的な内容はまだ明らかになっていない。だが、金融、農業、通信、そしてあらゆるサービス分野をカバーする包括的な協議であることはよく分かる。この協議で、日本独自の制度や国内法の存在が、自由貿易の障害となる非関税障壁であるとして摘発され、根本的な変更を余儀なくされる可能性が非常に高い。
いまのところ協議内容には含められていないが、社会保険や国民健康保健などの内容が、外資系製薬会社や医療機関が日本にアクセスすることを排除する非関税障壁だと攻撃され、根本的な変更を迫られることになる可能性もあながち否定できない。
共和党系議員と米通商代表部
このように、TPPに参加すると日本の制度と国内法が非関税障壁として告発される可能性が高いことは、新聞を始めとした米国のメディアの伝え方を見ると明らかである。
自動車産業の中心地のデトロイトや、農業州などから選出された保守系の議員からは、「日本は市場を自由化するといっても国内のさまざまな制度や法の変更は拒否する。日本をTPPに参加させるのであれば、非関税障壁である国内制度と法を改正するとの確約を日本から取るべきだ。」と主張している。
このような要求に対し、米側でTPP交渉を進める米通商代表部のロン・カーク代表は、連邦議会の議員にレターを出し、保守系の議員が要求しているように、「日本が市場を開放する確約をかならず取る」ことを約束した。つまり非関税障壁の撤廃である。
これは第二の日米構造協議
1988年、宮沢政権のとき、アメリカは日本の諸制度や法律の一部が非関税障壁として機能しているので、これを変更することを目的にした交渉が突然と始まった。日米構造協議である。
これによって、地域の小さな商店街を保護していた大店法が大幅に改正され、大規模な店舗の進出でシャッター商店街が数多く出現した。
日本の諸制度を非関税障壁とみなし、これの変更や撤廃を迫る日米構造協議のコンセプトは、その後1994年以来毎年日本に送付される「年次改革要望書」に引き継がれ今日に至っている。
今回のTPPへの参加は、「年次改革要望書」を上回るはるかに包括的で根本的な制度変更を日本に迫る可能性が特に高いように思われる。
関税の撤廃は日本の成長に寄与するのか?
しかし100歩譲って、それでも関税の撤廃が日本の製造業の米国市場への輸出を促進し、日本経済を押し上げる効果があるのであればまだよいかもしれない。このような議論は経団連を始め、TPPの支持者が展開する議論だ。
だが下の各国の平均関税率を見てほしい。日本の全品目の関税率は3.3%と低く、農産物の平均関税率もアメリカよりも高いがすでにEUよりも低いことが分かる。
平均関税率の各国比較
全品目 農産物
アメリカ 3.9% 5.5%
日本 3.3% 11.7%
EU 4.4% 19.5%
韓国 8.9% 62.2%
つまり、日本は現在の段階でも相当程度自由化されており、農産物の10%にも満たない品目に高い保護関税が適用されているだけなのである。
この程度の関税を撤廃してもあまり意味はない
一方、現在の日本の製造業が停滞している原因は、新興国よりも国内の賃金が非常に高く、製造業が価格競争で負けていること、そして長く続いている円高である。したがってアメリカの3.9%程度の関税が撤廃されたとしても、高い賃金と円高のマイナスを相殺することは到底不可能である。
TPPに日本が参加したとしても、製造業企業が国際的な競争力を維持するためには、どちらにせよ生産拠点を海外に移す以外に方法はない。したがって、TPPに参加したとしても、製造業の日本における雇用の増大はほとんど期待することはできないと見て間違いない。
TPPの本当の目的
このように見ると、現在でも日本の市場は相当に自由化されており、いまさらTPPに加盟してもたいした効果は期待できないと見た方がよい。日本の農産物市場がすでに自由化されていることは、日本の食料自給率がわずか36%であり、海外から輸入された大量の農産物がスーパーで売っている光景を見ても簡単に分かることだ。
日本のTPP加盟は、日本の諸制度や法律の大幅な変更や撤廃に伴うマイナス面のほうがはるかに大きいと見た方がよいだろう。
ではTPPの本当の目的はなんなんだろうか?
アメリカの大幅な政策変更
実はすでに一部で報道されているが、TPPのアメリカの加入には、オバマ政権の金融危機以降に始まった経済政策の根本的な転換が背景にある。
アメリカは、内外の環境変化に合わせて政策を根幹から変更する柔軟性を備えた国だ。アメリカが示すこの柔軟性を決して侮ってはいけない。
製造業の放棄から金融産業へ
アメリカは1990年代の初頭まで、現在の日本のように、製造業の輸出力を維持し、国内の雇用を製造業の成長で確保する政策を根幹にしていた。そのため為替をドル安に誘導していた。
だが1994年ころから、アメリカは経済政策を根本的に変更した。雇用創出の受け皿としての製造業を捨て、製造業企業の海外移転を推進しながら、金融産業を中核的な産業として強化する政策に大転換した。
この政策転換で、世界の投資資金はアメリカに集中し、アメリカを経由して他の地域に投資されるという循環が形成された。
金融産業の拡大でこの分野の雇用は大きく伸びた。さらに車や住宅さえ持っていれば、これを担保にクレジットカードやローンを無限に供給するシステムができあがったため、国内の個人消費は大きく伸び、そのため景気はよくなった。この景気拡大による雇用効果は大きかった。
つまり、これまで製造業が支えていた雇用を、金融産業と、個人の借金を無限に拡大させるシステムで景気を浮揚させて維持するという政策に転換した。このため、これまでのドル安とはまったく変わって、世界の投資資金を引き付けるためにドル高へと政策を転換した。
新たな政策変更、再度製造業へ
アメリカは製造業を実質的に捨てたのである。これは極めて大胆な政策変更であった。そして金融危機の発生でこれまでのシステムの相当な部分が機能しなくなったため、オバマ政権は金融産業を見切り、今度はまた製造業の拡大による雇用の維持を目標にする政策へと大きく舵を切った。
このような視点から見ると、TPPは、アメリカの産業のための輸出市場を確保することが目的だと見ることができる。
縮小する可能性のあるグローバル経済とサバイバル
一方日本では、「グローバル化の波に乗ることが日本経済を成長させる」とTPPの支持者は主張する。
しかし現実はこれとは正反対の方向に向かう可能性の方が高い。これからグローバル経済は下手をすると縮小する方向に向かうので、そのため各国は、サバイバルのための戦略を立てることが極めて重要になってくる。TPPとは、これから厳しくなる世界経済の環境で生き残るための、アメリカの重要なサバイバル戦略であると見ることができるのだ。
2014年ころから始まる地球の寒冷化
グローバル経済を縮小させるひとつの要因となり得るのは、2014年前後から始まるとされる地球の寒冷化である。
すでにNASAの太陽科学者は、現在の周期のサイクル24での太陽活動は極めて弱く、太陽表面の磁場もどんどん弱くなっているため、2014年から15年にかけては、太陽の表面から黒点がまったく消失する無黒点期に入ると予測している。
無黒点期と弱い太陽活動という特徴は、1645年から1715年まで続いた「マウンダー小氷河期」か、18世紀の終わりから19世紀の初めの「ダルトン小氷河期」突入する直前の太陽の状況とよく似ているとしている。

熱塩循環の停止と寒冷化
さらに、地球の寒冷化を引き起こしている原因は太陽活動の弱まりだけではない。熱塩循環という深層海流の停止による世界的な気候変動も寒冷化の原因となる。これは2003年に国防総省が当時のブッシュ政権に提出した「ペンタゴンレポート」に詳しく書かれている。大分以前のメルマガの記事から引用する。
2003年10月のペンタゴンレポート
この報告書の主筆は、著名な未来学者のピーター・シュワルツである。シュワルツは未来予測で有名な研究機関、「ロングナウファウンデーション」の創設者である。以下が報告書の要約である。
過去に何度もあった寒冷化
地球の歴史で寒冷化は珍しいことではない。過去、73万年の間に寒冷化の期間は8回あった。もっとも近い時期では、12700年前のヤンガー・ドレイヤス期と呼ばれる1000年間続いた寒冷期、8200年前に発生し、100年間続いた小氷河期、そして1300年から1850年まで続いたゆるやかな寒冷期の3つである。
このうち、1300年から1850年の寒冷期は気温の低下が比較的にゆるやかだったのに対し、8200年前の小氷河期は急激に気温が低下した激烈な寒冷化の時期であった。
寒冷化の原因、温暖化と熱塩循環の崩壊
考古学的な記録から、これらのどの時期にも温暖化が先行して起こっていることは分かっている。これは、温暖化が次の時期の寒冷化の引き金になっているからである。それは、世界的に天候を維持するシステムである熱塩循環が温暖化によって崩壊するからである。
熱塩循環
世界の気候は熱塩循環という海流の循環によって維持されている。メキシコ湾海流のような海の浅いところを流れる海流は北極で深く沈み込み、北大西洋深層水となる。この深層水は数百メートルの深さで海流を形成し、1200年かかって北東太平洋で表層に再度出て来る。海流の移動は、熱やガス、そしてあらゆる溶解物質を運ぶ。これは地球の大気に影響し、気象のパターンにも影響する。
地球の温暖化と熱塩循環の停止
ところで、地球の温暖化が進むと水循環が活発となり、さらに温暖化が進む。水循環とは、海水が蒸発して雲になり、そして雨となって海水になり、また蒸発するという循環である。これが活発になると、いっそう多くの水蒸気が蒸発して雲が厚くなるため、地上の熱が上空に逃げにくくなる。このため温暖化が進行するが、それが原因でさらに多くの水蒸気が蒸発し、温暖化が加速する。
他方、温暖化の加速と降雨量の増加で、地表の氷河や万年雪が大量に溶け出し海へと流れ込む。これにより海水面が上昇すると同時に、海水の塩分濃度が低下する。
海水の塩分濃度の低下があるレベルに到達すると、世界の気候を維持していた熱塩循環が停止し、気象変動の引き金となる。
過去3回の寒冷化は、温暖化を引き金とした熱塩循環の停止が原因で起こったことが分かっている。地球の温暖化は60年間続いている。温暖化はそろそろピークに達し、過去同様今回も熱塩循環の停止から寒冷化の時期に入ることが予想される。そしてそれは、8200年前に起こった急激な寒冷化に近い状態となると思われる。
温暖化のピークは2010年だろうと思われる。それ以降毎年寒冷化は進行し、2020年には世界の平均気温は3.6度ほど低下するにいたる。
2010年から2020年までの変化
この時期には以下のような変化が予想される。
・熱塩循環の停止で暖かいメキシコ湾流はヨーロッパまで到達しなくなる。このため北ヨーロッパや北西ヨーロッパの平均気温は低下する。この地域では砂漠化が進行し、2020年頃にはシベリアのような状態になる。平均気温は3.3度低下する。
・ヨーロッパや北アメリカで干ばつが頻繁に起こり、食糧不足が深刻になる。
・アジアと北アメリカの地域では平均気温は2.7度低下する。
・オーストラリア、南アメリカ、南アフリカなどの南半球では平均気温は逆に2.7度上昇する。
・冬には強烈な嵐と風に見舞われるようになる。特に西ヨーロッパと北太平洋は西からの強風に襲われる。
このような深刻な気象の変化により、干ばつや天候異変で耕作地は縮小し、また水源地も失われることから、2020年前後には世界的な規模で水、食糧、エネルギー、資源の不足が発生する。これらの不足のため、国家間の関係は緊張し、国家相互の争奪戦が発生する。
以上である。
アメリカのサバイバル戦略としてのTPP
これを見ると、太陽活動の弱まりと熱塩循環の停止という2つの異なった原因が引き金となり、これから地球は寒冷化の時期に入る。この時期には、限られた農産物や資源を各国が奪い合う状況になる可能性が出てくる。
こうなると、グローバル経済に依存すればなんでも手に入るという状況ではなくなる。どの国も、エネルギー、食料、資源の3つを確実に確保するための国家的な戦略がとても重要になるはずだ。
TPPをこのような視点で見ると、TPPで新しく出現する自由貿易の経済圏は、これから始まる可能性があるグローバル経済の縮小期と、農産物と資源、そしてエネルギーの争奪戦でアメリカが生き残るためのサバイバル圏である可能性がある。
上記の「ペンタゴンレポート」は、当時の国防総省が安全保障上必要になる準備をブッシュ政権に提案したものだが、この報告書の警告は現在のオバマ政権で生きているのかもしれない。
米国内でも常識になりつつあるアメリカの凋落
TPPのアメリカのサバイバル圏としてのこのような性格は、まったく別に視点からも検証できる。
アメリカの外交の奥の院とも言われる「外交問題評議会(CFR)」が発行する外交評論誌、「フォーリン・アフェアーズ誌」の最新号の特集は、「アメリカは終わったのか?」である。覇権を部分的に放棄して世界への関与を狭め、自国の経済の再建のために閉じこもりつつあるアメリカの姿がはっきりと見えてくる。
また、中国とロシアも近年政策を変更し、サバイバル圏の形成に向けた方向に動き出している。
これらの内容は記事があまりに長くなるので、次回にする。
コルマン博士最新論文
いつものように、コルマン博士の最新刊「目的をもつ宇宙」の翻訳チームのメンバーであるキクチさんから翻訳をいただいた。キクチさんには感謝する。
ところで、「目的をもつ宇宙」の翻訳が完成したようである。いつ出版されるのかは分からないが、すばらしい内容の本である。入手できればぜひお読みいただきたい。
マヤ暦の終わり
マヤ暦が終わった。これは、2011年10月28日の時点で、宇宙がとり得るその最高量子状態に達したということを意味する。神話的な表現を用いると、ボロン・ヨクテ・クー、9を支える神、そして特に第9波の統一意識、が、一定の数の人々によって強く経験されてきた。沢山の人々が、典型的に、現在時間の平坦さ(flattening)、時間の加速の終わり、そして結果として静けさを経験していると報告している。時間の加速の終わりは、時間の減速として経験されることさえあり、ある人々は自身の存在(presence)に深く入り込み、『未来』が以前の意味を失い始めたりしているようだ。未来はもはや、到達するところではなくなったのだ。第9波の完了をもって、我々は既に潜在的に、必要とするすべてのガイダンスに対して直接アクセスできるようになった。この方向付けられた9つの種子から成熟への進化のプロセスが今や完了したとすれば、このシフトした時間の経験すべてが、理解できるだろう。生命樹との意識的な関係をもつ人々にとって、新しい時間の経験はこのシフト後も深まり続けるであろう。これまでのすべてのマヤ暦のシフトの経験から分かっているように、その外的な表出が目に見えるようになるまでは、いつもいくらかの時間を必要とする。
マヤ暦の終わりについてのよい事は、世界が2011年10月28日に終わらなかったことである。我々は今や、世界の終わりがマヤ暦によって台本が書かれていたという考えをきっぱりと否定する理由を手にしたわけだ。これは又、時にパランスを保つのが難しくなる第9波の高い周波数の影響下で考え出された、時に気違い染みた災害のシナリオの多くと関連するだろう。マヤ暦は、本来人間自身の変化についてのものであり、他のすべては二次的なものなのだ。
不幸にして、10月28日という日付が、すべての変容があたかもまさにこの日に起こるであろうという風に広まり、いくつかの大きなメディアがもう一つの世界の終わりの日としてこれを議論するようになった。ある人にとっては、破滅的なシナリオが起こらないので、暦が本当に終わったのかと疑問に思ったかもしれない。それは、ハリウッドの世界観にどれだけ多くの人が毒されているかを示すことになっただろう。しかしながら私の考えでは、2011年10月29日の時点で、我々は今や未来はもはや台本に書かれたものではなく、何が起こるかは完全に人類に託されている、という時代に突入したのである。これは以前には決して存在しなかった状況である。この時点までは、宇宙の進化は9つの方向付けられた波によって導かれていたのだから。それゆえ、私の研究を理解している者にとっては、2011年10月28日に何が起ころうとも、それはこの日までの9つの波のプロセスの結果であったことは、明らかなことだっただろう。
また、慣性というものがいつでも働くために、そのようなシフトには遅れがつきものである。この表出の遅れのよい例として、銀河アンダーワールドの第7昼開始、2010年11月3日の例を挙げることができよう。多くの人がこの日を男性性と女性性がパランスし、支配が終わる日として祝った。そしてシフトの後、それがチュニジアとエジプトの革命として、より目に見える形で表出するまでには数ヶ月かかった。多くの基準に従っても、1987年8月16-17日のハーモニックコンパージェンス、2010年7月17-18日のコンシャスコンバージェンスの時も、その日には「何も」起こらなかったのである。だからもし2011年10月28日その日、もしくは前後に何か起こったとしたら、後に記すが、この点で真に驚くべきことであり、初めてのこととなるだろう。
人は異なる予測をもち、それはいつでも表出するわけではなく、又時に人々を混乱させるため、さまざまな異なった形の批判や疑問が私に向けられている。2012年12月21日をマヤ暦の終わりの日とすることを支持する多くの人は、私が正統派のマヤ研究者ではないというエッセンスでもって、通常批判的な記事を書いてきた。おそらくそうであり、私は伝統よりも真実を尊ぶ人間であり、又そのために、私は現代においてマヤ暦の解明を提案してきた、唯一の人間なのであろう。それゆえ、自分自身をマヤ研究者、もしくはマヤ暦の専門家とみなす人々が私の研究を批判してきた時、彼らは関連する疑問に対して自身で回答することなく、私を批判してきた。私は自身を権威だと主張する人々からの批判に対応する必要性をあまり感じない。しかし、実際他の解決法は示されてこなかったのである。(2011年10月28日が周期の終わりとならなかったという馬鹿げた考えが述べられており、この日が13アハウの日でなかったとさえ言われている。) 他の終わりの日があるとか、その日に空で何かが起こるだろうと言うことは、マヤ暦に対する解決法でないのである。マヤ暦に対する解決法は、そのシフトポイントがどのようにして、人間文明を含む宇宙の進化を駆動させるかという理論を必要とするのである。アインシュタインがかつて言ったように、「問題はそれをつくり出した同じレベルによっては解決されない」のであり、それはマヤ暦の意味に対しても同様である。
しかしながら、いくつかの疑問が人々によってより概括的に提示され、それはより真剣に取り組まれる必要がある。私が10年前、2001-2002年に” The Mayan Calendar and the Transformation of Consciousness (邦題: マヤ暦が終わるのは2011年10月28日だった! (VOICE刊))”の中で示した、暦の終わりまでに我々は覚醒するという概括的な予測は、過剰に楽観主義的だったようだ。これは、一部にはもちろん修辞的な理由もあり、なぜなら私は最終的に宇宙が統一意識に向かっているという全体の方向性を知っていたので、絶えず繰り返し制限をつけることを好まなかったし、ネガティブなシナリオの可能性を好まなかったためでもある。さらに、この時期のこの時点で、2011年に暦が終わる時に、世界がどのように見えるか正確に知ることは、超人的な技であったことだろう。より最近マヤ暦に興味をもった人々のすべてが、私が最初の本を書いていた時点で、差し迫った銀河アンダーワールドと宇宙アンダーワールドの開始が、宇宙の創造と人間の集合意識において、まったく新しいものを意味していたことを認識していたわけではないだろう。ひとつの波の長さが、人間の人生の時間よりも短くなったことは、かつてなかったのである。これが意味するところは、2011年に生きている人々の大半は、この最高の波の時代に実際生まれたのではなく、第7、第8波に生まれているということだ。この波は人類のマインドに影響を与えてきた。そしてこれから生まれてくる人々に波の力がどんな影響を与えるかは、未知数である。
事実、物質主義の第7波に生まれた大部分の人間は、スピリチュアルな経験から遮断されていて、スピリチュアルな光がもたらす波に反応できないことは、私にとって既に明らかなことだった。なので、2011年に至るまでのマヤ暦から理解し得る変化に彼らが抵抗するだろうことは、想定内のことだった。1999年からはじまった第8波に生まれた人々は、今日まだ10代であり、第9波に生まれた者はまだしゃべり始めてさえいない。もし銀河アンダーワールドの(1986年にはじまる)前段階の波に生まれた人々まで含めるとしても、まだ25歳以下であり、我々の文明の方向を形づくるすべての主要な意思決定の外側にいるのである。
しかしながら、第8、第9波に生まれていなくても、マヤ暦と人類のスピリチュアルな運命に興味をもつ人々のグループは明らかに存在している。しかしこのグループは、25歳以上の主流の人々に比べると明らかに少数派であるが、何等かの特別な経験をしたり、ヨガや瞑想やディクシャetc…の実践を個人的に選択することによって、エネルギーシフトに対して感受性をもつようになり、ワンネスの世界にひきつけられてきた。そのようなグループの人々(私もそのうちに入るが)、の経験は、社会がいまだ第7波の物質主義によって形作られた主流の人々によって運営されている事実を変えることはできない。それゆえ、たとえ第9波のもたらす統一意識が現在宇宙の青写真として存在するとしても、第7波に生まれた人々のほとんどは、古いものの崩壊によって強いられない限り、新しい世界の創造に参加しないだろう。もしマヤ暦が終わったとき、宇宙が人類をより進化した場所に誘うとしたら、それはもちろん素敵なことだったろう。しかし、それは結局のところ起こらなかったのだ。しかしながら、それは我々に変容に必要なツールをすべてもたらし、そして今やすべては人類に託されていくだろうと、私は信じている。
この最近の状況に対する背景をもって、私はマヤ暦が終わりに至ったときに、客観的に何が起こっていたのかについて、考察したいと思う。私のマヤ暦のポータルサイトのブログの中で、マヤ暦の終わりは二元性に基づいた文明の崩壊(実際は権力の終焉)を意味するであろうという予測をした。これは起こったのか? 私はこの疑問に対して述べるには、特に東経12度線にそって起こったことを、見なければならないと思う。なぜならこれは第6波(長期暦)によって二元性が最初に確立されたラインであるからだ。それゆえ、もし二元性が超越されるとしたら、それが東や西に広がるより前に、生命樹によって創られるこのラインにそって、この効果が最初に見られることと思われる。これは理解しなければならない重要なポイントだ。ある人々は、伝統に従う手段としてマヤ暦にしたがい、ある人々は知的もしくは精神的な構造としてマヤ暦に従ってきた。 しかし、生命樹、もしくは天のハート(中心)と、そして生命樹がこれに沿って我々の惑星に創り出す二元性と統一性のさまざまなラインとの個人的なつながりなしに、マヤ暦のエネルギーの実際の経験やそれが記述する現実の理解が可能だとは思えないのである。
それで東経12度線を眺めると、暦の終わりに起こった注目に値することは、独裁者であり世界でもっとも裕福な男と言われていた、ムアンマル・アル=カッザフィー(カダフィ大佐)政権の崩壊であったろう。リビアの戦争は第9波の初日に始まり、古典的な種子から果実へのプロセスをたどり、その第7昼に最終的な政権崩壊でもって締めくくった。このプロセスがこれほど厳密に第9波に一致して起こった理由は、二元性が最初に導入され、現在超越されつつあるライン上でこれが表出したためである。トリポリ(訳注: リビアの首都)は正確に東経12度線上に位置し、新政府はそこに10月31日に導入された。(マヤ暦の終わりの3日後である。) この戦争の終わりと抑圧的な政権の崩壊は、人類の進化にとって重要なこのラインの解明に役だったといえる。暦の終わる少し前に、世界経済システムの崩壊を回避するための強力な活動が、補助金/緊縮経済の一括的受け入れという形で、10月27日にギリシャにもたらされた。(EUは世界のもっとも大規模な経済機構であり、その中心国家はやはり、惑星の正中線上に位置する首都ベルリンをもつドイツである。) しかしながらギリシャのドラマは、10月31日に計画されていた国民投票というアイディアで再活性化されたが、後に撤回された。代わりに現在グローバルな経済崩壊は、比較的短い期間でイタリアによって(正中線下で)、他のEUメンバーによる救済が不可能な経済規模に進んでいるようである。 世界経済の未来がその上でバランスをとっているナイフの刃は、それゆえ正中線にシフトし、そこでその運命はシルヴィオ・ベルルスコーニ、明白な男性性支配の象徴ともいえる彼の運命とリンクしていくだろう。
それゆえ、二元性の超越は、私や他の誰かがヴィジョンに見たとおりには見えないかもしれない。世界経済の崩壊は、我々の多くにとって非常に問題となるであろうが、しかし私が以前書いたように、近年の経済システムは第9波によってもたらされてきた統一意識と一致しないのだ。もっとも重要な統一意識の方向に向けての実践的段階は、おそらく経済領域でなされなければならないであろう。統一意識は個人のマインドの状態ではないのである。統一意識は、特に世界経済と政治システムにおいて、支配関係がない中に本来表出するものだ。その限られた範囲にも関わらず、2011年10月28日にグローパルな「システムのシャットダウン」を望んでいた、”ウォール街占拠運動”(Occupying Everywhere) グループの人々は、直感的にマヤ暦がすべて支配と二元性の終焉についてのものであることを理解してきたと、私は感じている。
2011年10月28日の正中線近くで起こったもうひとつの事は、イタリアの科学者が常温核融合の実際的な試験に成功したことであろう。
http://www.wired.co.uk/news/archive/2011-10/29/rossi-success
あなた方が予測するように、実用に向けたさらなる大規模化に関する疑問点がまだ残っているかもしれない。しかしながら、私にとっては、もし(2011年10月31日の時点で)70億の人類の人口がこの惑星上で生きていく可能性があるとしたら、安全で豊富なエネルギー源を見つけ出さなければならないことは緊急の課題である。石油は大きな環境的結果を伴う地球温暖化を引き起こすリスクをもたらし、核分裂エネルギーの使用は、最近日本で再び示されているように大きなリスクをもたらす。もし、地震が第9波で起こった頻度と強度で続くとしたら、我々は世界規模の放射線災害の絶え間ないリスクを抱えることになるだろう。これらの理由から、ロッシによる制御可能なエネルギー源の提示は、我々の惑星を救うことになるかもしれない、非常に重要な可能性をもつといえる。おそらく、日本での核の危機とともに第9波の最初の日にはじまった、私たちのエネルギー源の変容のプロセスの果実として、それを見ることができるかもしれない。もしこれが正しいとしたら、人々は自身の周りで起こる奇跡を見るために、いつでも正しい方向を見ているとはかぎらず、この理由のために、我々の惑星の進化がディバインの計画によって導かれてきたという考えをあっさりと退けてしまうのだ。
先に述べたいくつかのポイントをあげても、なおかつある人々が2011年10月28日に「何も」起こらなかった、と言うことを、私はあまり理解できないでいる。ハーモニックコンバージェンス(ホセ・アグエイアスの呼びかけ)や、コンシャスコンバージェンス(私が呼びかけた)の日に、目に見えることは外側の世界で何も起こらなかったという上記の事実を考えてほしい。 2011年10月28日は、まさにこの日に注目すべきことが起こった、広く世に知られたマヤ暦にもとづく最初の日なのである。しかしながらある意味、この日が実際時代のシフトの日であったがために、これはそんなに驚くべきことではないかもしれず、そういうものとしてこの日は歴史にそのようにきざまれることになるのだろう。
では、このシフトの後に何が起こるのであろうか? 私がマヤ暦の「終わり」によって意味することは、9つの波の完了であり、それには2011年10月28日まで宇宙の13段階の進化を進めてきた長期暦も含まれるのである。種子から果実までのプロセスは完了した。ボロン・ヨクテ・クー、9つのの力の「神」は降臨した。しかし、「彼の完全なる王権」は、続く時間の中でも表出し続けるであろう。少なくとも生命樹のレベルでは、統一意識は第9波の影響を通じて二元性を超越した。続く時間の中で、我々はこの二元性の超越の影響が、最後まで行き渡ること、しかし事象のタイミングは種子から果実までのプロセスの一部としてではない新しい様式で起こること、を見続けることになるだろう。第9波の導入によって達成された統一意識に基づいて、我々は2012年そしてそれ以降も、二元性から統一意識への変容を見続けることになるだろう。
新しいことは、未来には「行き着かなければならない」台本に書かれた場所も事象もない、ということだ。なぜなら意識のピラミッドの登攀は、すでに頂上までなされたのであるから。第9波を通して、何千もの人々が、高められた統一性の気づき(awareness)を経験してきた。そのため、第9波で展開してきた「世界ワンネス革命the world oneness revolution」のような(例えばイェメンとシリアでの闘争を含み) -現在「占拠運動(Occupy Movement)」として広く知られている- ものの多くが、この統一意識枠から発する世界的な目標をもって、続いていくと思われる。これは、人々が長い間2012年を変容の年とみなしてきたためだと信じている。 この年が2011年10月28日のマヤ暦の終わりと、特に第9波がもたらした統一意識の後にやってくるからだ。
今からは、未来はもはや時間の中で台本に書かれてはいないのだ。もちろん、特に第7波に生まれた多くの人々は、未来が台本に描かれているとはそもそも考えてもみないであろう。しかしながら、私は著書の中で示したように、そしてそこらじゅうに、我々が実際宇宙の時間計画の中で生きてきたことの大量の証拠が存在していると感じている。大きなメディアや社会的教育機関がこれを無視することを選んだとしてもだ。もし未来がもはや台本に書かれていないのであれば、統一への変容と世界を調和に創造していくことは、人類自身の手に委ねられているのである。マヤ暦への私の解答として贈りたいものは、やはり統一意識をともなう9段のピラミッドへの登攀への提示であり、これが未来もなお、沢山の人々が心に留め続けなければならないことである。第9波により到達された統一意識によって、新しい世界がいくつかの益々強まるカオスの時期の後に創りだされるのである。
シフト前の私の最も最近の記事のひとつにおいて、この先時間がどうなるのか、どのような暦にしたがっていけばよいのかについての議論を示した。これについては、私見を述べる前に、いくらかの時間の必要を感じている。新しい時間への共鳴は、現在シフトを経験してきた人々によって展開されつつある。そしてこれは以前の時間意識の慣性からは区別されなければならない。もしある種の波が続いたとしても、それらが我々をより高いレベルの進化に誘うのではないことは明らかなことである。かわりに、我々が今や到達したレベルでは、我々は行動と進化の局面から、調和して存在することへと変化していくと私は信じている。 2011年10月28日は、時代の最終的なシフトであり、他のものはもはやありえない。もはや良きにつけ悪きにつけ、未来の特定の日に私たちに何かがふりかかってくることを期待する理由はないと信じている。もはや宇宙計画の台本はないのである。同時に、世界がいまだ統一した調和のゴールからは程遠いところにあることは、明白である。そして又このゴールのために、11:11:11や、2012年6月6日のヴィーナストランジット、12:12:12や2012年12月21日のような、人々が意図の設定のために集う、さまざまな集合的イベントが力になることは、これらがマヤ暦の本来の意味はもたないとしても、まったくもって考えられることなのである。 そのような儀式が建設的な目的をもち、重要な計画のデッドラインとしての役割を果たす限り、私はそれらを支持するだろう。グローバルなイベントの実際の内容が、今やそのタイミングよりもより重要になった。それは宇宙の時間計画に従うことに本質的な価値があった、2011年10月28日以前とは異なるのである。
Carl Johan Calleman
November 8, 2011
続く。
むちゃくちゃおもしろかった講談
筆者は月刊ザ・フナイの連載を書かせてもらっているが、読者の方に講談師の方がおり、会う機会があった。筆者は講談はこれまで聞く機会がなかったが、実におもしろかった!今後はスピリチュアル系の講談をやるそうである。サイトに音声ファイルがあるので聞いて見たらよいだろう。
田辺鶴瑛
筆者のいとこのブログ
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本の出版のお知らせ
今度、また講談社から英語の本を出した。筆者も強く感じているが、やはり英語は仕事では必須となりつつある。しかし、実際に英語を使う相手は欧米人とは限らない。中国や韓国なのどのアジア出身の人々も多い。そのような状況のなか、この本では普遍的なコミュニケーションの手段としてのグロービッシュに注目し、これをマスターする方法を解説した。英語に関心がある方にはぜひお勧めしたい!
日本人が「英語ペラペラ」を本当に実現できる本 (講談社+α文庫)

また本が出ます。前著の続編にあたる本です。今度は今のシステムのつっこんだ解説と将来の予測です。よろしかったらどうぞ。
「支配ー被支配の従来型経済システム」の完全放棄で 日本はこう変わる コルマンインデックス未来予測[2020年までの歩み] (ヒカルランド)

また本を出版しました。今度は徳間書店からです。今回は、このブログの内容を大幅に加筆修正し、未来予測を行った本です。よろしければぜひどうぞ!
未来予測コルマンインデックスで見えた 日本と経済はこうなる(徳間書店)

今回、講談社から英語本を出版しました。通勤途中に電車の中で軽く読める本です。ちょっと英語に興味がある人はぜひどうぞ!
通じる英語 笑われる英語

「いったい世の中どうなっているんだ!こんな時はマルクスに聞け」(道出版)
体裁としては「資本論」の解説書のような本だが、マルクス礼讚の本ではない。われわれはこれからなんとしてでもサバイバルして行かねばならない。そのための状況認識のための書として有効だと思う。よろしかったらぜひどうぞ!

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とうとうコルマンインデッスクが終了した1
いつものことだが、先月は2回しか更新できなかった。なんとか更新の頻度を上げたいとは思っている。いつも読んでくださっている読者の方には心から感謝する。
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また新しい本が2冊出ました。表紙はセンセーショナルですが、中身はけっこうまじめです。これまでのメルマガや雑誌の記事の内容に一部加筆し、修正した内容です。いま日本は大きな転換点になっています。世界の現状を踏まえ、現在の日本の立ち位置を確認するにはよい本ではないかと思っています。よろしかったぜひどうぞ!


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最新版 「予言解説書18」が完成しました。これは、ウェブボット最新報告書、「来るべき未来の形0巻9号」の詳細な要約です。今回は内容が濃く、普段の1.5倍の分量があります。新しい磁極の出現、「ドルの死」の過程などいよいよかと思わせる内容です。入手を希望する方は筆者まで直接メールください。
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講演会のご案内
またビオマガジンから講演会を依頼された。以下の日時で実施するそうである。今回は2011年を予測する。
日時:2011年11月19日(土)、14:00~16:00(開場13:30)
会場:綿商会館 1F、東京都中央区日本橋富沢町8-10
■都営新宿線「馬喰横山駅」A3出口より徒歩5分
■日比谷線・都営浅草線「人形町駅」A4出口より徒歩5分
料金:前売3,000円/当日4,000円(各税込)
お時間があればぜひどうぞ!
有料メルマガのご紹介
前回は、ヨローロッパ発の金融危機の実態について詳しく解説した。
現在はギリシャのデフォルトがぎりぎりで回避されている状況だが、ヨーロッパ発の金融危機はすでに起こっていると見て間違いない。2008年のリーマンショックのような激烈なパニックはないかもしれないが、PIIGS諸国の国債の格下げと、それに伴う国債価格のげ下落に歯止めがかからなくなっている。そのためPIIGS諸国の国債を多数保有する欧米の金融機関は、巨額の損失を計上している。ベルギーのDIXIA、アメリカのMFグローバルなど最近破綻した大手の金融機関は、PIIGS諸国の国債を多く保有していたことが原因であった。
この意味で言えば、欧米の多くの金融機関は茹で蛙状態にあると言える。つまり、リーマンショックのような激烈なパニック型の崩壊はないものの、PIIGS諸国の国債の格下げに伴い、破綻する金融機関が次第にどんどん増えて行くという状況だ。
その意味では、まさに欧米の金融機関はゆっくりと破綻する茹で蛙状態にあると言える。
前回は、このような情報を詳しく解説した。
今回の記事
次の本の執筆のためあまりに忙しかった。そのため、今回の記事はいつもよりもかなり短い。出来るだけ早く次の記事を更新するつもりだ。
コルマンインデックスが終了した。今回は、コルマンインデックスとは基本的になんであったのか改めて振り返り、これから始まる金融危機を含めた現実の変化がコルマンインデックスに予告された状況と一致しているか確認する。
次にに、コルマンインデックスで予告された「自分自身が神や仏である」という内在へのシフトに関する興味深い論文を紹介する。
コルマンインデックスは何を予測していたのか?
日本時間の10月29日、午前10時をもってコルマンインデックスは終了した。
もちろんコルマンインデックスは、特定の日に起こる特定の出来事を予言するためのものではない。もとより、コルマンインデックスは、その終了点における世界の崩壊を主張する世界破滅型の予言ではまったくない。
周知のようにコルマンインデックスは、2011年10月28日のマヤカレンダーの終了点で、今後の変化を主導する主要なトレンドのいわば「萌芽」となるものがすべて出揃うとする解釈である。コルマンインデックスの終了後には、こうした「萌芽」が急速に成長、発展し、右脳と左脳のバランスのよい統合のもとに現れる統合意識に合致した状態へと、既存の社会や経済のあり方を根本から変えてゆくと考えられている。したがって、大きな変化はむしろこれから起こると考えられるのだ。
コルマン博士は、2000年以来、さまざまな論文や著作の中で、コルマンインデックスの終了点で現れる「萌芽」がどのようなものであるのか具体的に描写している。それを分かりやすくまとめると、次のような変化の方向性になる。
人間の意識の変化
1)物欲や他者の支配を欲する権力欲が衰退し、人間関係に最大限の喜びを見いだす意識状態になる。
2)将来の計画を志向する目的合理的な行動が希薄になり、生きている「いま」に最大の幸福を感じる意識に変化する。
3)競争で勝利し、権力を追い求める強い自我を持った権力型の人格から、多くの人を対話で説得できる対話型の人格へと変化する。
社会システムの変化
4)ピラミッド型の階層構造や、そうした構造に基づく権力型の組織が崩壊し、メンバーの協調によるフラットなネットワークの組織が社会のあらゆる側面を担うようになる。
5)無限の物欲の再生産と、無理な成長を強いる消費社会から、社会の実質的な必要性に基づいて生産する実質的な経済へと移行する。
6)根拠のない幻想的な価値に基づく金融資本主義から、必要なものとサービスの生産を中心とした実質経済に移行する。
7)第6サイクルの意識に基づいた古い社会集団への帰属意識の衰退と、国家の弱体化と消滅に向かう流れが出現する。
思想の変化
8)特定の民族のアイデンティティーに過度に固執する民族意識や国家主義が衰退し、普遍的な人類意識が出現する。
9)左翼と右翼、保守と革新というように二極に分化した見方から、どんな対立した見方にも共通点を見いだし、対立を統合する総合的な知へと移行する。
10)人間の外部に存在し、人間を支配する超越的な存在としての神の概念から、一人一人が神や仏の一部であることを実感する方向へとシフトする。
このような傾向が「萌芽」として出現するというのが、コルマンインデックスである。
もちろん、こうした萌芽の成長は、現在の自分自身や既存の社会システムが壊れて行く過程と同時平行に進むはずである。つまり、新しいものの創造と破壊は同時に進むということだ。
その意味では、いま引き金が引かれる直前の状態にあるヨーロッパ発の金融危機は、まさにこの過程が同時平行に進む可能性を示唆しているように見える。
やはり萌芽は現れているのか?
いま世界各地で起こっている変動を見ると、1)から7)の方向は、2008年の金融危機以降からはっきりとし、いまの金融資本主意を根本から変えつつある流れになっているように見える。
たとえば、いまニューヨークのウォール街を席巻し、世界1850都市に拡大している「ウォール街占拠運動」だが、これは賃上げや待遇改善を目指す運動ではない。最上層1%に富が集中した極端な格差社会の是正と、このような社会を作り出した金融機関への抗議が目的の運動である。そしてこのような抗議の背景には、「誰でも不安なく生活できる社会」への希求があると言われている。
つまり運動の動機となっているのは、競争に勝った一部のものが富と権力を独占し、残りの99%が仕事さえ不安定な厳しい状況に追い込まれるような社会ではなく、すべての人々がそれなりに安心して生活できる社会の構築へと向かう方向なのだ。
このような動きは、特に最近の各国の経済失速と失業率の急上昇が契機となり、これまでの消費社会や競争社会に対する疑念が世界的に拡大していることの証左である。注目されているのは、現代の金融資本主義の対極にある、人間関係を大切にし、まさに充実した「いま」を生きることに最大の価値を置いた生き方を求める方向だろう。
このようなトレンドから見ても、やはり、コルマンインデックスが予告する「人間の意識の変化」は確実に起こっているように見える。
受け皿としての地域自給圏の拡大
さらに、この流れは加速し、グローバル経済の景気変動には影響されずに安定した生活を確保できる地域自給圏の形成を目指した動きが、世界各地で起こりつつある。
その代表的なものは、アメリカで急速に拡大しつつある共同体支援型農業(CSA)である。これは、消費者が自分たちの消費する農産物の生産者を指定し、先に一定の金額を支払って農家に作物を作ってもらうというシステムだ。消費者が農業を体験するために、指定した農家に手伝いに行っても一向にかまわない。
このシステムでは、農産物が一般の生産・流通システムをまったく通らないため、安全性に疑問のある作物が混じることはあり得ない。食の安全が保証される地域の作物を安心して消費できるシステムだ。
これと同じシステムはヨーロッパにもあるが、アメリカ一国ですでに1万2000カ所のCSAの拠点が出現している。
周知のように、いまヨーロッパ発の金融危機が起こる寸前の状況にある。リーマンショックのようなクラッシュはないものの、PIIGS諸国の国債の格下げとその価格の下落に歯止めが効かなくなっているため、こうした国債を保有する欧米の金融機関は大きな損失を抱え破綻する銀行まで出始めた。その意味では、金融危機はすでに始まっていると言ってもよい状況になっている。
このようななかで、不況で職を失った多くの人々の受け皿になりつつあるのが、世界各地で始まっている地域自給圏なのである。これから始まる金融危機の深刻化とともに、住民のネットワークで職と生活を確保する方向はこれからすごい勢いで加速することだろう。
やはりこれからコルマンインデックスの萌芽が発展し、意識や社会システムの変化を主導して行くのだろうか?本当にその方向に進むのかどうか、ぜひ注視して行かなければならないだろう。
思想の変化
では、一人一人が神や仏の一部であることを実感する方向へとシフトするとするもっともスピリチュアルな変化はどうなのだろうか?他の流れと同じような変化を読み取ることができるのだろうか?
このような変化は、コルマンインデックスからすると、意識の決定的な進化を表す指標であるはずだ。だが、社会システムの変化に比べ、このような人間の意識の進化はもっとも分かりにくい。
最近筆者は、人類学者で自らもシャーマンであるハンク・ウエスルマン博士の著書「神霊の世界に覚醒して」を翻訳した。来年の2月頃の出版予定だ。
そのなかに、コルマンインデックスの意識の進化がどのようなものなのか示唆する論文があった。ウエスルマン博士の盟友である人類学者のホセ・スティーブンスの論文だ。以下に訳出した。
ホセ・スティーブンスによるあとがき
シャーマニズムの実践は有史以来、ずっと人類と共にあった。しかし、この歴史は意図的に書きかえられたり無視されたりしてきたので、シャーマニズムの真の価値を理解するのは難しくなっている。私の意見だが、シャーマニズムなしでは人類は現在のような地位を築くことは無かったであろう。ヒーリング・テクニックや、食べても良い植物の見分け方についてや、天候の予知や、狩りをする時期や場所についての直感などの、様々なサバイバルのための古代からのテクニックなしでは、絶滅していた可能性は高い。直立歩行や親指の発達が寄与したことは間違いないだろうが、それだけでは比較的に弱い類人猿が様々な脅威から生き延びるには不十分だっただろう。
シャーマニズムの歴史と今後どこへ向かってゆくかを真に理解するためには、人類の進化をシャーマニズムも含めた視点で考え直すべきだろう。
現代の主流の考え方では、過去から未来へボトムアップで人類の進化は進んできたと考る。これは厳格な科学的アプローチだ。しかし、シャーマニズムの見地からは、人類進化のプロセスを先から引っ張る何か大きな力があると考る。言い換えれば、神霊が人類進化の大きな行程表を持っていて、我々が未来と呼ぶところに人類を導いてくれているという考え方だ。これが意味することは、過去から押し上げるプロセスと、未来から引っ張り上げるプロセスの間に大きな協力関係が存在するということだ。人類進化のプロセスの道しるべとなるはしごが無ければ、進化のボタンを押すことはできない。おそらく数多くの選択肢があるはしごが進化にはあり、それは間違いなく未来へ続いてゆくだ。
我々は、人類進化を押し上げる力と引っ張り上げる力を理解できるという、恵まれた立場にある。チャールズ・ダーウィンは進化論の概念を白日のもとにさらした功績があるが、それでも彼は進化を片側からしか見ていなかった。人類進化のプロセスの全体像を把握して、引っ張る力が人類をどこへ連れて行くのかを理解するのは、我々は次第なのだ。
マヤカレンダーについて理解がある人であれば、こういった長期間の視点を持つことに慣れていることだろう。最終的に人類のゴールがどこにあるのかを知ることが非常に有益であり、種がランダムに進化してゆくといった進化論の話はここでは大きな問題ではない。
事実、多くの占星術家は、近い未来に起こる多くの変化の内で、シャーマニズムの復活は世界的に大きな影響を及ぼすだろうと予想している。シャーマニズムと科学的研究はどちらも過去から続けられて来た営為であり、どちらにも未来がある。どちらも何世紀もの間、お互いに刺激を与えあってきたのだ。
簡単な例をあげると、シャーマンが植物と会話をして、どういう方法で栽培すればたくさん実をつけたり、良い野菜ができたり、きれいな花を咲かせたりするかを教えてもらうことがある。
人類は真空の中を進化しているのではなく、宇宙から与えられたある特定のゴールに向かって進化している。自然の全てに対しての敬意や、無限の力やそれを正しく使う意識を進化させるためにシャーマンの道はあるのだと私は信じている。人類は今、シャーマニズムを再起動する最も重要な歴史的タイミングにいると私は確信している。
以上である。いま我々はこのような意識進化を本当に経験しつつあるのだろうか?
続く
むちゃくちゃおもしろかった講談
筆者は月刊ザ・フナイの連載を書かせてもらっているが、読者の方に講談師の方がおり、会う機会があった。筆者は講談はこれまで聞く機会がなかったが、実におもしろかった!今後はスピリチュアル系の講談をやるそうである。サイトに音声ファイルがあるので聞いて見たらよいだろう。
田辺鶴瑛
筆者のいとこのブログ
筆者にいとこがスピリチュアル系のカウンセラーになっていたのを最近知ることとなった。以下にリンクする。よろしかったらどうぞ。
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本の出版のお知らせ
今度、また講談社から英語の本を出した。筆者も強く感じているが、やはり英語は仕事では必須となりつつある。しかし、実際に英語を使う相手は欧米人とは限らない。中国や韓国なのどのアジア出身の人々も多い。そのような状況のなか、この本では普遍的なコミュニケーションの手段としてのグロービッシュに注目し、これをマスターする方法を解説した。英語に関心がある方にはぜひお勧めしたい!
日本人が「英語ペラペラ」を本当に実現できる本 (講談社+α文庫)

また本が出ます。前著の続編にあたる本です。今度は今のシステムのつっこんだ解説と将来の予測です。よろしかったらどうぞ。
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また本を出版しました。今度は徳間書店からです。今回は、このブログの内容を大幅に加筆修正し、未来予測を行った本です。よろしければぜひどうぞ!
未来予測コルマンインデックスで見えた 日本と経済はこうなる(徳間書店)

今回、講談社から英語本を出版しました。通勤途中に電車の中で軽く読める本です。ちょっと英語に興味がある人はぜひどうぞ!
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