番外編 相当にオカルト2 スティックエバース氏からの回答
アメリカの著名な金融占星術師のウィリアム・スティックエバース氏から、投稿欄で募集した質問への回答が来た。早速、更新する。
記事全文を音声ファイルにしました。よろしかったらどうぞ。7日で削除されますので、お早めにどうぞ。
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今回、講談社から英語本を出版しました。通勤途中に電車の中で軽く読める本です。ちょっと英語に興味がある人はぜひどうぞ!
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「いったい世の中どうなっているんだ!こんな時はマルクスに聞け」(道出版)
体裁としては「資本論」の解説書のような本だが、マルクス礼讚の本ではない。われわれはこれからなんとしてでもサバイバルして行かねばならない。そのための状況認識のための書として有効だと思う。よろしかったらぜひどうぞ!

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いまの情勢を詳しく調べれば調べるほど、これから日本は危機的な状況に突入するとの印象が強い。
今回のメルマガでは、日本ではほとんど報道されていない日本関連のウィキリークスによる外交公電のリークと、北朝鮮の攻撃を韓国に挑発させたアメリカの真のねらいなどを詳しく解説した。
今回の記事
今回はフォーリンアフェアーズ誌に掲載されたジャパンハンドラーズのリーダー、ジョセフ・ナイの論文、「アメリカカンパワーの未来」の簡単な要約を掲載する。アメリカの極東アジアに関する政策が見えてくる。
次に、占星術師のウィリアム・スティックエバース氏からのブログ投稿欄に寄せられた質問への回答がきた。これを掲載する。
最後に、ハンク・ウェスルマン博士のベストセラー、「精霊の世界に覚醒して」を筆者が翻訳、出版することになった。そのほんの一部を紹介する。
高まる緊張感と日本の危機
これからもっとも悪い方向に行くのではないかととても嫌な予感がしている。
前回の記事にも詳しく書いたが、韓国が北朝鮮を挑発したことがはっきりして来た。おそらくこれはアメリカの指示によるものだろう。
さらにメルマガにも書いたが、尖閣諸島における日中の緊張の高まりは、かなり以前から計画されていた可能性が大きい。
このようなとき、米国のマレン統合参謀議長が来日し、自衛隊に朝鮮半島で行われる半島有事を想定した米韓軍事演習への参加を強く要請した。自衛隊の演習への参加は、朝鮮戦争が勃発したとき、自衛隊の戦闘部隊としての参戦に道を開くことになる。
しかし菅首相は、自衛隊の派遣を検討すると発言してしまった。
「菅直人首相は十日夜、北朝鮮による拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表らと都内で面会した。首相は朝鮮半島有事や北朝鮮の体制崩壊の場合の対応について「万一の時、被害者をいかに救出できるか、考えておかなければならない」と述べ、非常時の拉致被害者救出を検討する考えを示した。
また首相は「自衛隊が(拉致被害者)救出に出て、韓国を通って行動できるかどうか、ルールは決まっていない。救出活動に携わることができるように、日韓間の決めごともしっかりしたい」と、自衛隊派遣による救出の実現に向け、韓国側と協議する考えを表明した。」
万が一、自衛隊が朝鮮戦争に参戦した場合、北朝鮮の日本への報復は避けられない。北朝鮮は150基から320基のノドンミサイルを配備していると見られる。自衛隊の参戦だけでは絶対にすまないはずだ。
菅政権は、アメリカのコントロール下にあるとしか思えない。
フォーリンアフェアーズ誌に掲載されたジョセフ・ナイの論文
いま、朝鮮半島や尖閣諸島など極東アジアで緊張が高まっているが、緊張を積極的に高めているのは明らかにアメリカである。
しかし、アメリカのねらいはなんなのだろうか?様々な見方が可能だが、そのねらいの一端を伺わせる論文が、フォーリンアフェアーズ誌に掲載された。
フォーリンアフェアーズ誌は、アメリカの奥の院とも呼ばれている「外交問題評議会」が発行する政治評論誌である。現職の閣僚や政権のブレーンなどが頻繁に執筆しているため、今後のアメリカの外交政策を読むには欠かせない雑誌となっている。
今回の11月・12月号では、クリントン国務長官と、ジャパンハンドラーズのリーダーであるジョセフ・ナイの論文が掲載され、話題になっている。
このジョセフ・ナイの論文こそ、アメリカが極東アジアでなぜ緊張を高めているのか理解するヒントとなる重要な論文だ。すでにメルマガにも掲載したが、重要なのでこの部分だけ転載する。
論文「アメリカンパワーの未来」の内容
この論文は長いので、ここで必要な内容だけを簡単に要約する。以下である。
「アメリカは今後停滞し、凋落するとの論評がアメリカ内外でよく聞かれるようになった。アメリカの時代は終わったというのである。そして、中国のような新興国に覇権は移るというのである。
しかし、この考えは馬鹿げている。現実を認識していない皮相な考えだ。
国のパワーを考える場合、それは政治、軍事、経済の三つの次元で考えることが重要だ。政治ではアメリカは将来も覇権的な力であり得る。これに挑戦するのは、国家というよりもテロリストなどの国際的な集団だろう。そして軍事力ではアメリカは世界最強の軍事国家として君臨し続ける。だが経済では明らかにアジアに中心が移るので、アメリカは多極的な世界の一翼を担うことになるだろう。
このように見ると、経済の多極化をある程度受け入れながらも、アメリカは将来もずっと覇権国として存在するはずだ。
確かに中国に覇権が移るとの議論も多い。しかしこれはまったくのナンセンスだ。中国はどれほど経済成長しようとも、その軍事力と経済力がアメリカの覇権を脅かすほどにまで大きくなることはまずない。それにははるかに時間がかかるが、中国はそれを達成する前に政変を経験し、発展は減速することだろう。
はっきりいって、中国はアメリカの脅威ではないし、今後も脅威とはなり得ない。
将来、アメリカの覇権を脅かす勢力が出てくるとすれば、それは日中韓の東アジア共同体だけである。この3国が共同体を形成してしまうと、アメリカをはるかに上回る力を持つことになる。
しかしいまは日本と中国の仲はすこぶる悪く、東アジア共同体ができる可能性はない。その意味では、アメリカの覇権は安泰である。」
このように、実はアメリカがもっとも強く警戒し、脅威に感じていたのは、鳩山政権が提起したような、日中韓の東アジア共同体だったことが分かる。日中韓の連携こそ、アジアにおけるアメリカの覇権を脅かす唯一の力だというわけだ。
すると、今回のアメリカの動きは、日中韓が同盟で結び付かないように、東アジアの緊張を最大限高め、日米韓合同軍と、中国軍や北朝鮮軍が一触即発ぎりぎりのところで対峙する状況を形成することだろう。
このような状況を作り、アメリカは東アジアの緊張を醸成し、アメリカの覇権を確実にしておきたいのだ。
このまま行くと、日本は中国の脅威を煽る反中ナショナリズムによって、アメリカの計画に埋め込まれ、そのようにコントロールされてしまうだろう。
菅政権のもと、朝鮮戦争の際にはアメリカの要請で自衛隊を戦闘部隊として派遣し、北朝鮮の報復をあえて受けるのだろうか?
いまならまだ間に合うと思う。
ウィリアム・スティックエバース氏からの回答
経済予測で定評のあるニューヨークの著名な占星術師、ウィリアム・スティックエバース氏から投稿欄で募集した読者の質問に対する回答が届いた。すべての質問には答えられなかったようだが、重要なものには答えてくれた。
質問1:
スティックエバース氏には、是非、来年ぐらいから始まる人類史上2回目の天王星と冥王星のスクエアの影響を教えて頂きたいです。冥王星は、発見された直後から天王星とスクエアを形成していて、この第1回目の天王星と冥王星のスクエアの影響が、世界恐慌の勃発とその後の第2次世界大戦への以降を誘導する一因になったと考えられています。2回目は、どうなのか、非常に興味があります。もう直ぐ再び始まる天王星と冥王星のスクエアの時代が、今の経済危機から第3次世界大戦へと同じような経過を辿るのか、あるいは、もっと大きな地球規模の変動が起るのか、多くの人が最も心配しているだろうと思います。
回答:
第三次世界大戦には、至らないと思います。ただ、中国/台湾対米国あるいは中国/北朝鮮対米国などの図式で、軍事衝突が起こる可能性はあり、危機一髪の場面となる可能性はあるでしょう。中国は、この10年でNo.1になることを目指しており、スーパーパワーとなってきます。日本の立場は、文化的には中国寄り、しかし、イデオロギー的には米国寄りと、非常に難しくなるでしょう。
質問2:
冥王星を惑星から矮惑星に格下げする事で、影響を弱めようとする意図も感じられますが、果たして功を奏するのか、この辺りも是非、お伺いして下さい。よろしくお願いします。
回答:
占星術は、惑星のアーキタイプ(元型)的エネルギーを扱うものです。それ故、天文学分野での決定が、そのまま占星術における惑星の取り扱いに影響を与えるわけではありません。冥王星が天文学分野で格下げになっても、それは冥王星のアーキタイプ的エネルギー自体には直接的には影響しません。しかし、冥王星を格下げしたという私たちの「行為」は、逆に、私たちが冥王星の影響をより強く受けることになる可能性があります。神に代表されるようなアーキタイプ的な存在への畏怖の念や崇拝の心を失すると(アーキタイプを抑圧すると)、代償を払うことになるとユングも述べています。因みに、冥王星格下げの決定は、12,000人の天文学者のうちわずか400名の投票で決まったものです。また、NASAは、現在、ニューホライゾン・スペースクラフトを冥王星に送っており、それが冥王星の軌道に到着するのが、2015年7月14日、7番目で最後の天王星・冥王星スクエアのときになる予定で、これも非常に興味深い展開ですね。
質問3:
2015年の基軸通貨はなにが使われているでしょうか?
回答:
2010年から2012年にかけて、ドル通貨危機を予想しています。具体的にいつかは明確ではありませんが、米ドルはもはやもっとも信頼できる世界通貨、基軸通貨ではなくなるでしょう。これは、予想というよりまだ推測の域を出ませんが、もっとも考えられるのは、金本位制に戻るというわけではありませんが、ゴールドとリンクした形で何らかの国際通貨が開発されるのではないかと考えています。
質問4:
日本は憲法9条を改正していますか?
回答:
日本は、憲法第9条を廃止するのではなく、その条項をもっと緩めるように改正する可能性があります。北朝鮮によって引き起こされる危機によって、日本は、これが限界だと思うに至るでしょう。それが警鐘となり、北朝鮮の戦術的核兵器を無力化させるため、また、戦略的攻撃を事前に食い止めるための武器の開発や航空母艦の保有が検討されるでしょう。自衛のための自衛隊ではなく、攻撃のための海軍を構築する可能性があります。
質問5:
日中韓の領土問題に平和的な解決の希望はあるのでしょうか?
回答:
いいえ、平和的解決はないでしょう。中国は、日本から貿易・経済面での協力を引き出すために、この尖閣諸島問題を利用しているのです。ときどき小さな行動を起こしては、日本の出方をチェックし、日本をけん制しています。石油ガス田があると言われる場所を、中国があきらめるとは考えられません。強制的にでも獲得しようとするでしょう。カーディナルTスクエアの影響で、緊張関係が続くでしょう。
スティックエバース氏による2012年の予想 (抜粋)
2012年にユーロ圏崩壊:最近のアイルランドの金融制度の崩壊は、2011年に、ポルトガル、スペイン、ベルギーおよびイタリアを含む、その他のEU諸国が他国を救済しようとするにつれて、その他のEU諸国にドミノ崩壊効果をもたらす始まりとなるだろう。2012年終わりまでには、EUによる国家債務不履行の救済が、債務デフレとなり、失業率急上昇や大規模な社会不安をもたらし、それがユーロの存続に脅威を与えるだろう。
(2010年12月2日発表)
2012年には、地球上のETの存在についての政府の開示が、避けることのできない差し迫ったものとなるだろう。
(2010年11月14日NY州NY市(米国東部標準時間)午前12時34分のホラリー・チャートにもとづく分析)(2010年11月16日発表)
2012年5月20日、年次日食が起こります。日食の軌道は、中国に始まり、太平洋を横切り、国際日付変更線で頂点に達し、カリフォルニア州シャスタ山で終わります。これは、中国対米国の権力闘争または東西のグローバルパワーの均衡の前触れか?(2010年11月15日発表)
スティックエバース氏の来日情報
スティックエバース氏が来年早々に来日するそうである。以下がその情報だ。関心のある方は問い合わせるとよいだろう。
スティックエバース氏の個別コンサルティング
2011年1月4日(火)~1月16日(日)東京
占星学タリスマン
惑星が最も吉兆な位置に来たときに惑星のエネルギーをチャージして占星学タリスマン(お守り)を作成する、世界でも珍しい儀式が行われます。これを身につけることで宇宙からのサポートを得て、目標達成が促される効果が。木星・天王星タリスマンは、幸運と繁栄やスピリチュアルな目覚めを、土星タリスマンはバランスの取れた精神集中力と地道な実行能力をもたらします。
日時:1月5日(水) 木星・天王星タリスマン
1月15日(土) 土星タリスマン
場所:横浜市
※個人コンサルティングは1月4日~16日
東京・横浜にて開催。
※自己実現をトータルにサポートするライフマスタリー特別プログラム第一期生も同時募集中。詳細は下記まで。
お問い合わせ
スターマジック東京窓口
TEL 080-3480-1421
MAIL Starmagick.tokyo@gmail.com
http://www.starmagick.com
ハンク・ウェスルマン博士のベストセラー、「精霊の世界に覚醒して」
いま明らかに、パラダイムシフトとも呼べるような精神的な転換が起こっているようである。そのもっとも重要な指標となる論文やエッセーを書いているのが、コルマンインデックスのカール・ヨハン・コルマン博士と、人類学者のハンク・ウェスルマン博士ではないかと思う。
今回、ウェスルマン博士のベストセラー、「精霊の世界に覚醒して」を筆者が翻訳し出版することになった。すばらしい本である。来春には出るはずだ。
今回は、以前の記事からのウェスルマン博士を紹介を転載し、「精霊の世界に覚醒して」のほんの一部を掲載する。まだ未校正の一次原稿だがどうぞ。
プロの人類学者
ハンク・ウェセルマンは、コロラド大学ボーダー校で動物学を専攻し、カリフォルニア大学バークレー校で人類学の博士課程を終了したバリバリのプロの人類学者である。昨年の10月、エチオピアで約440万年前の人類、アルディピテクス・ラミダス(ラミダス猿人)の全身化石が発見され、猿人と人類とを結ぶミッシングリンクが見つかったとされたが、ウェセルマンはこれを発見した国際調査隊のメンバーでもあった。ラミダス猿人の特徴はこの調査隊に参加した人類学者たちが書いた11の論文に詳しくまとめられているが、ウェセルマンもこの論文の執筆者の一人である。現在はハワイ大学などで教えているようである。
ウェセルマンの別の顔
しかし、ウェセルマンには人類学者とはまったく異なった顔がある。それはシャーマンとしての顔である。いや、ウェセルマンがシャーマンの研究者であるというのではない。彼自身がシャーマンなのだ。
ウェセルマンはプロの人類学者らしく、自分の体験した世界がいったいなんなのかその解明に情熱を注いだ。自分の体験した世界は、特定の周波数の脳波のもとで現れる世界であり、現実というのは、異なった種類の脳波に合わせて複数存在していることが分かった。
ウェスルマンが体験した世界は4から7ヘルツのシータ波のもとで現れる世界だという。ウェスルマンの脳に興味をもった大脳学者が彼の脳波を計測したところ、シータ波の数値が異常に高いことが分かった。
さらにウェスルマンは、シータ波から現れる世界は、多くの伝統的な部族社会でシャーマンが体験している世界であり、そしてそれは、どの部族社会でも行われているドラムの特定のリズムを再現することで、現代のわれわれも比較的に難無く体験できることを発見した。
ウェスルマンのワークショップ
いまウェスルマンは、古代から延々と受け継がれてきたドラムのリズムに合わせ、自分が体験した世界を多くの人々にも体験してもらうワークショップを多数開催している。そうしたワークショップでは、普通の現実とは異なった次元に存在する新たな世界と、そうした世界に存在する生き物たち(霊たち)と直接出会うのだという。
いつものワークショップは、大学や学校などの普通の環境で行われる。だがときおり、遠方の霊と出会うためにエジプトなどにツアーを敢行し、ピラミッドや古代の神殿の中で行うのだという。
ウェスルマンは自分の体験をブログで詳しく報告している。その報告には驚愕するものがある。
「精霊の世界に覚醒して」
第1章
シャーマニズムとはなにか?
霊感のある神秘家
シャーマニズムは人類に知られているもっと古いスピリチュアルな実践であり、その意味では、すべての宗教の祖先である。シャーマニズムの方法は、特定のものごとを実現するために集中する瞑想方法である。しかしそれは、人の生き方になると同時に、この本で解説するように、人を根本から変えてしまう力を持っている。
”シャーマン”の語源は、シベリアのツングース族のエヴェンキ語から来ていると考えられている。シャーマンは、秘密の知識と驚異的な精神的能力を持ち、精神世界と人間世界の橋渡しを行う人物のことだ。”シャーマン”を訳すと、”暗がりの中で見える人”または”知識と知恵のある人”の意味である。
シャーマンの実践方法はシベリア、アジア、アフリカ、オーストラリア、グリーンランド、北アメリカ、中央アメリカ、南アメリカ、そしてラップランドのサミー族のような北ヨーロッパなどの諸部族の民俗学的調査から明らかになった。こうした調査から、シャーマンは世界全域のすべての文化に存在していることが分かった。
文化の違いにかかわらず、シャーマン非常によく似た世界観を共有している。彼らは、2つの異なった世界があるという。一つは、”目に見えるものの世界”で、もう一つは”目に見えない世界”だ。シャーマンは霊感の強い神秘家のような存在だ。そのような存在としてシャーマンは”目に見えない世界”に入って行く。そこでは、さまざまな超日常的な生き物や元型的な力に遭遇する。シャーマンはこうしたものを”精霊”や”祖先”、またはときとして”神”と呼ぶ。
シャーマン、そして現代の本当の意味の神秘家は、自分が容易にトランス状態になることができるのを発見する。トランス状態とは意識がなくなることをいうのではない。その逆である。トランス状態とは、日常的な意識の状態を離れ、伝統的な部族の人々が”精霊の世界”と呼ぶ、日常世界と平行して存在しているもう一つの世界に意識して入って行くことなのである。その意味では、トランス状態とは意識の拡大なのである。
シャーマンは精霊と関係を持つ。すると精霊はシャーマンや他の人々のためにさまざまなことをやってくれるようになる。たとえば、愛する人をなくしたトラウマから力が抜けてしまったような人々に働きかけ、生きる力を回復させてやることができる。また、生命エネルギーの流れを遮断している障害を取り除いてやり、身体や精神の病気から人を回復させることもできる。さらに、”憑依”と呼ばれる方法を用いて、目に見えない世界にアクセスして、貴重な知識をこちら側にもたらすことができる。そして、この世をさまよっている死者を、死者が本来ゆくべき死後の世界まで導くことができる。また、人の魂に働きかけ”魂の回復”の技法を使い、魂の傷ついた部分を修復することもできる。
キューバ出身の医療人類学者でアンデスの部族からシャーマニズムを学んだアルベルト・ビロルドは、シャーマンは”目に見える世界”と”目に見えない世界”を自由に行ったり来たりできる人達のことだと言っている。ビロルドは現代人が”目に見えない世界”の存在をいかに無視しているか嘆いて次のように書いている。
「 シャーマンは目に見えるものの世界と目に見えない精神とエネルギーの世界を橋渡しする人のことである。シャーマンにとって超自然的な世界などというものは存在しない。自然の世界のみが存在し、その世界に目に見える次元とそうではない次元があるだけだ。
しかし、前世紀には科学は古代から伝わるシャーマンの世界を無視した。電子顕微鏡で見える最小の存在は微生物でしかないし、天体望遠鏡は天国ではなく暗黒の宇宙を映し出すだけだ。
宇宙のすべての現象を統合的に説明する理論は、統一場の理論となった。信用されるためには、シャーマニズムさえも量子力学の言葉で語らなければならなくなっている。これは5万年の歴史を持つシャーマニズムの価値を低めるものである。」
対照的に、科学は”向こう側の世界”のような現象を説明することには慣れてきており、ゆっくりとではあるが、シャーマニズムは主流の科学に受け入れられつつある。ネイティブアメリカンで20年間シャーマンニズムとかかわっているキャロル・プラウドフット・エドガーは次のように述べている。
「私がシャーマニズムを教え始めた1989年、私のワークショップの参加者でシャーマニズムのことを聞いたことのある人は非常にまれであった。それが今では、シャーマニズムのことを聞いたことの無い人は私のワークショップにはほとんどいない。確かに私は非常に狭い範囲の人々を対象にしている。だが、それでもこの変化は、人類の集合無意識にとっては巨大な変化なのだ。
最近ではシャーマニズムはポップカルチャーの一部になっている。シャーマニズムに関する膨大な量の文献が手に入るし、シャーマニズムの変性意識を題材にした小説やテレビ番組にはことかかない。医療の分野でも、代替治療やヒーリングはシャーマニズムの技法を取り入れている。この変化はあまりにも速いので、シャーマンの視点から世界を見ることはまったく知られていなかった時期が思い出せないくらいだ。
これは世界中どこに行っても同じ状況だ。これまでエキゾチックな風習としてしか見られなかったシャーマニズムが、どこでも受け入れられつつある。私は夢を見た。それは世界中のあらゆる英知を結集し、この惑星の進化のために新しい現実をともに作り出すという夢だ。これからどのようなパラダイムが出てくるのか分からない。しかし、シャーマニズムが行くべき道を指し示す役割を果たすことだろう。」
古代のスピリチュアルな実践
シャーマニズムの源流は、何十万年もの過去に溯ることができる。精霊の助けを借りて行うシャーマンの実践は現代でも広く行われており、シャーマニズムの潜在力を証明している。アルベルト・ビロルドによると、シャーマンの痕跡は人類の遺跡の発掘から明らかになるという。
「シャーマニズムの最も古い痕跡は、イラク北部、クルディスタンのザグロス山、シャニダー遺跡である。ここには30代後半の男性が胎児のような姿勢で埋葬されている6万年前の遺跡だ。埋葬されている男性にはいろんな花々がかけられているが、それらはすべて薬草として知られるものだ。現代のホモサピエンスが出現するずっと以前から、シャーマニズムは存在していたのである。」
古人類学者としてエチオピアで発掘調査に従事したハンク・ウェスルマンは、考古学的な遺跡からシャーマニズムの痕跡が多数見つかり、シャーマニズムの埋葬の方法を溯って見ることができるという。
「 さらに古い時代の埋葬の儀式の痕跡が明らかになっている。エチオピアの中部アワシュ地域から出土した16万5000年前のホモサピエンスの頭蓋だ。このホモサピエンスは、前の時代の原始的な人類の特徴を幾分残している。
この頭蓋には長い時間をかけて磨かれたつやがある。これは、死者に対する尊敬の念が、歴史が始まる前の時代から存在していたことを証明する科学的な証拠だ。」
シャーマニズムには多くの儀式がかかわっていることは間違いない。だが、シャーマニズムと宗教とは大きく異なっている。シャーマニズムはいわばスピリチュアルな道なのである。アルベルト・ビロルドは、シャーマニズムは神秘主義とは異なるとして以下のように述べている。
「 スピリチュアルな実践は、個人の直接的な体験に根差している。この体験は個人的でありながらも、多くの人が体験できるタイプのものである。
一方、宗教は信仰が基礎にある。私のインド人の師匠とアンデスのチチカカ湖の周囲を一緒に散歩したとき、師匠は次のように説明した。
「宗教というのは、スピリチュアルな直接体験の単純化された表現だ。宗教はスピリチュアルな体験の原理や価値、そしてその真実を物語りや詩などの比喩を使って、スピリチュアルな英知を語る。」
宗教の物語は何度も繰り返し語られるにつれ、比喩や言葉のちょっとした彩までもが字句通りに受け取られ、そこに込められた教えは忘れ去られる。
私の師匠は彼らのものではない宗教を守る役割を果たしていた。
しかし、シャーマンは物語の著者なのだ。神秘の創造者なのである。私の師匠であるエル・ヴィエジョは神々しい自然そのものを信じていた。シャーマンは、片足をこの世に、そしてもう一本の足は精霊の世界に置く。私は神学校で他の人々の体験(宗教)を学んだ。そして私の師匠、エル・ヴィエジョとともに自分の体験を学んだ。
エル・ヴィエジョは、覚醒時に経験する日常世界を形成している意識は、普遍的な意識である。この普遍的な意識は、ナビゲーションが可能な巨大な海のようなものだ。大抵の人々は、この巨大な海を沿岸から眺めるだけで満足している。しかし、海を航海し、渡り、海に洗われることで、海の深さを発見し、そうやって海の全体を知ることはできるのだ。シャーマンとは、この普遍的な海を泳ぎ、航海し、そして安全に岸までたどり着き、そして、その驚くべき体験を人々に伝える人のことなのだ。
シャーマンとなるトレーニングは、ギリシャ人が「傷ついたヒーラーの道」と呼ぶ過程を通る。その道は、シャーマンが自分自身を癒す過程で、自分の能力を発達させる道である。これは、シャーマンが他者を癒すことができるためには、自分を癒さなければならないからだ。
ところで、神秘家もシャーマンと同じようにエネルギーと精霊の世界を体験する。しかし、シャーマンと神秘家とは大きく異なる点がある。シャーマンは自分の属する共同体に奉仕するが、神秘家は自分の神秘的な体験に沈殿するだけである。
私の師匠が言うには、新しいタイプの現代のシャーマンは西の世界からやってくるという。「いま、私達インディオは、祈りの力で世界をまとめるスタミナと力がなくなってしまった。私達の多くのものは魂を失っている。希望は、あなたたちとその子供たちにあるはずだ。」と言っていた。」
シャーマニズムには多くの儀式が存在している。だが、シャーマニズムと宗教とは基本的に異なる。さらに、シャーマニズムの人気がいまのように高まっても、シャーマニズムを呪術師と混同する人々が後をたたない。
呪術師というのは、共同体のために儀式を執り行う人々のことである。現代の階層化された宗教でいえば、呪術師は司祭のような儀式の執行者のことなのだ。たとえば、プレインインディアンの呪術師である女性は、薬草の知識を用いて癒しを施す。だがそれは、あくまでもこの世の目に見える世界で行う癒しなのだ。
シャーマンと他のヒーラーの大きな違いは、シャーマンは精霊の世界と関係を持ち、精霊の助けを借りてヒーリングを行う点にある。シャーマニズムとは、精霊と呼ばれるトランスパーソナルな力の助けを借りることなのだ。イニシエーションで得た聖なる力と、守護霊の助けを得ることで、ただひとりシャーマンのみが目に見えない世界の神秘の世界に入ることができるのだ。
続く
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