2009年地獄の夏に向かって14
今回も更新が大幅に遅れてしまった。お詫びする。記事の題名を変更し、新しいシリーズを始めようかとも思ったが、夏が終わり実際にどうなるか見ようと思うので、このまま「2009年地獄の夏」のシリーズを続けることにした。
メルマガの紹介
G20の開催以降、世界経済は今後どのようなシステムになるのか次第に見えてきた部分がある。それは、IMFを世界の中央銀行としながらも、複数の地域通貨経済圏が構成する多極的なシステムである。今回のメルマガは、このようなシステムがどのように機能するのか、そしてその方向に向かう可能性を検討した。このブログの今回の記事でも取り上げる、WebBotの最新予言とコルマンインデックスを参照した。
また今回のメルマガから、記事の内容をMP3形式の音声ファイルでダウンロードできるようにした。読むのがめんどうな人にはよいかもしれない。
グルジアで革命か?
9日、グルジアの首都トビリシで親米のサーカシビリ政権の辞任を求める大規模なデモが発生した。規模は15万人を越えており、2003年のサーカシビリ政権が誕生したバラ革命に匹敵した規模だという。
「【モスクワ大前仁】グルジアの首都トビリシで9日、昨年8月のグルジア紛争を誘発したとしてサーカシビリ大統領の責任を追及する大規模な抗議集会が始まった。主催する野党連合は「大統領が辞任するまで抗議を続ける」と言っており、反大統領の声は強まっている。欧米諸国もグルジアとの距離を取り、サーカシビリ政権は内政・外交の両面で苦境に陥っている。
野党指導者によると、ほぼ全党の主要野党が参加を表明し、グルジア紛争以降、最大規模となる15万人が参加した。「グルジアの道」党首のズラビシビリ元外相は「(サーカシビリ)大統領を退陣させるのが目的だ」と述べた。」
デモが首都のトビリシ周辺に止まっている限り、サーカシビリ大統領の辞任など予想できる範囲の混乱で収まる可能性があるが、今後の事態の推移しだいでは予想がつかない混乱になる可能性がある。
ストラトフォーの分析
ストラトフォーはこれまで、米国経済に関してあまりに楽観的な予想ばかりを出していたので紹介する機械が減っていた。だが、ストラトフォーは地政学的な分析では特に定評があるので、今回から頻繁に紹介することになると思う。以下がストラトフォーの複数の記事の要約である。
・首都トビリシにおける現在のデモの規模は、2003年のバラ革命に匹敵する。だが、もしデモが首都の周辺に限定されているのであれば予想の範囲の混乱になろう。
・しかし、このデモは他の地域に拡大する恐れがある。グルジアには、政府から分離独立を目指す4つの地域が存在している。それらは、南オセチア、アブハジア、サムツケージャヴァケティ、アジャリアである。
・現在、南オセチア、アブハジア、サムツケージャヴァケティの3地域では反政府デモは起っていない。だが、アジャリアではデモが発生している。
・アジャリアはイスラムのグルジアと呼ばれるように、イスラム教徒の人口が多い地域である。1993年、グルジアからの分離独立を目指して蜂起したが、94年、グルジア政府によって再度併合された。現在でも独立への指向は大変に強く、運動はくすぶっている。
・いままでのところアジャリアのデモは平和理に行われており暴力的ではない。だが、状況次第では暴力的な分離独立運動へと発展し、内戦に移行する可能性もある。
・南オセチアとアブハジアはロシアが後ろ盾になっている。一方、ロシアはアジャリアを独立した共和国として認めており、またサムツケージャヴァケティは隣国アルメニアの影響力が強いとされる。
・このような状況で、もしアジャリアが分離独立を目指して蜂起したのならば、それはすぐにサムツケージャヴァケティにも飛び火し、結果的には分離独立を目指すこれらの地域が雪崩をうったように一斉に蜂起し、たがが外れる可能性もある。そうなった場合、グルジアは内戦状態になる可能性も否定できない。
・また、ストラトフォーは、今回のトビリシのデモにはロシアが何らかの形で関与していることを発見した。また、アブハジアのガリ周辺にロシア軍が展開を始めている。さらに、南オセチアとアブハジアのロシア軍基地の規模は3700人であるが、いまのところロシア軍の動きは確認されていない。
以上
グルジアのサーカシビリ政権は極端な親米政権である。NATOへの加盟を強く希望し、反ロシアの姿勢を貫いている。グルジアとロシアの間に天然ガスの料金の支払いをめぐる問題が発生し、ロシアがヨーロッパ向け天然ガスのパイプラインのグルジアルルートを閉鎖したため、東ヨーロッパへのガスの供給が一時ストップしたことは記憶に新しい。
ところで、現在グルジア国内には米軍基地こそないものの米軍の軍事アドバイザーが常駐し、グルジア軍の訓練に当たっている。さらに昨年7月に行われた米軍との合同軍事演習には、1000人の米軍部隊が参加した。しかし、軍事アドバイザーは実際には戦闘部隊でもあり、昨年の南オセチア攻撃には参加した可能性が指摘されていた。このブログの昨年の記事である。
「今回の紛争は、グルジア軍による南オセチアの首都、ツヒンバリの攻撃が発端である。グルジア軍は米軍とまったく同じ装備で、米軍とイスラエル軍の軍事アドバイザーの指揮のもとで攻撃が行われた。事実、数名の米軍軍人がこの戦闘で死亡しており、なおかつ数名がロシア軍の捕虜になっているという。」
内戦の可能性
グルジアが内戦状態になり、サーカシビリ政権が打倒されそうになった場合、アメリカはなんらkの介入を行うのかどうかが注目点になるだろう。最近来日したグルジア外相は「米軍基地設置は要請あれば検討も行う」とし、アメリカとの親密な関係を強調した。情勢が大きく混乱し、サーカシビル政権の命脈が尽きようとした場合、米国がグルジアを完全に見捨てるとは考えにくいかもしれない。だが、なんらかの介入が行われたとき、それはどのような状況になるのだろうか?
過去のWebBotの予言
1月31日の記事に、ALTA1109パート1の予言を紹介したが、そこに興味深い記述があるので再度掲載する。WebBotの予言はピタリと時期が的中することはめったにない。ただ、時期が相当にずれて予言の記述とよく類似した状況が出現することはあるように思う。もしかしたら今回はそうなのかもしれない。どうであろうか?以下の記述を見て欲しい。
・(オバマがテストされることになる)軍事的な事件は、金などの資源の採掘が行われ、流れがせき止められた河川で発生するとのデータがある。さらにこの地域は、いまは2つの国が衝突しているが、かつては帝国の一部だった地域だ。
・そこでは1つの部隊が、相互に関係のある5つの部隊を追い払うとのデータがある。それは、いわゆる軍隊ではなく、軍閥のような存在かもしれない。
・この地域では「3年間」というキーワードが強い感情値をもつ。これは危機が3年間続いているのか、なしはアメリカ国民にこの軍事的な衝突がもたらす衝撃が3年間継続するのか定かではない。
・2月に入ると、アメリカ国民はロシアと対峙し緊張する。上記した「2つの国」はロシアのかつての共和国である可能性が強い。この2つの国が侵略と攻撃に関わり、問題を解決するためにはアメリカ軍とロシア軍の出動が必要になる。ロシアは、アメリカのキリスト教原理主義者が考えるような侵略国家ではないとのデータが強い。したがってロシアは問題をこじらせるようなことはしない。逆にロシアは緊張した地点から軍を撤退させるか、ないしはアメリカ軍の救出までも行う。
レポート全体のニュアンスから想像すると、オバマがテストされる時期は①1月ではなく2月にずれ込み、②そしてそれは経済関連の事態ではなく、③国際紛争か戦争であり、④旧ソビエト共和国か旧ソ連圏の東ヨーロッパでなにか突発的な事態が起こることが予想されるというものだ。それが、こうした地域でアメリカ軍とロシア軍が直接対峙するような状況になるのか、または旧ソ連圏の国々の間で紛争が勃発し、それにロシア軍とアメリカ軍の双方が介入する事態になるのかはまだ分からない。
さらに、レポートには次のようにある。
パート0
・2009年の冬は、問題が山積して動きが取れなくなり、板ばさみとなった政治エリートがプレッシャーに苦しむことになる。多くの問題が発生するが、オバマ政権はこれに最終的には軍事的な手段、それもおもに陸軍を使って対処しようとする。
パート1
・この期間、アメリカ国民は軍事行動に直面して大変に緊張する。陸上で動きが取れなくなった船舶が存在する。だがわれわれのデータでは、「船」というキーワードは水上を航行する船だけではなく、宇宙船や、さらには政治的な文脈では政治的指導力の意味も持っている。
・この軍事的に挑戦的な出来事に対して、オバマは2つの方法で対処することが可能である。しかしどちらの方法もそれなりの効果はあるが、大きな犠牲も伴う。それは、戦闘には勝つが最終的には戦争には負けてしまうような選択か、またはその反対である。たとえば前者は、個々の戦闘には勝利するが、戦争では負けを認めざるを得ない状況におかれるが、反対に後者は、戦闘では多くの犠牲を強いられるが、戦争そのものには勝利するという方向である。この時期オバマは、この事件に対する対応を批判するアメリカ国民の世論にも直面しなければならなくなる。
・この時期、支配エリートはオバマとは異なった見方をして移動の自由に制限を加える可能性がある。また、オバマ政権の政治的見方は近視眼的で、この事件の全体像を捉え損ねるとのデータもある。
・さらに、「戦闘に勝つのか戦争そのものに勝利するのか」という選択では、オバマに緊急時には正しい決断をしなければならないという認識があまりに強いとのデータが存在する。また、外部からかけられた強い圧力により、全体的な状況を見失うとのデータもある。このようなことの結果、事前に練られていた計画はすべて失敗してしまう。
これが、これから始まるグルジア内戦を指しているのかどうかは、まだまったく分からない。今後の動きを注視してゆく必要があるだろ。
WebBot最新予言
G20以降、日本を含め各国には世界経済の回復が始まったのではないかという楽観的なムードが蔓延しているようだ。しかし、安心するにはまだまだ早いと思う。4月5日、WebBotの最新の配信があったので、経済関連の部分一部だけ抜き出してみた。これはメルマガにも掲載した。
・2009年は変容の年だ。この変容のプロセスは2008年10月から始まり、2009年11月に終了する。
・この変容の過程でパラダイムシフトがおこり、古い意識や価値観に基づく世界と新しい世界との分離が鮮明になる。
・その後、現実が実際に変容する過程が続く。その期間は大きなショックを伴う。その期間は、2009年11月から2010年12月まで続く。
・意識の覚醒と変容が最大となる転換点は2009年10月26日である。
・この日の特徴をもっとも鮮明に表すのが市場の変化である。この日から、もっとも困難な時期に入る。
・2009年夏からドルの信用は国際的に失墜し始める。そして11月には国際的な準備通貨(基軸通貨)としては使われなくなる。
・その影響力は非常に大きい。これは感情的なトラウマを引き起こすと同時に、アメリカの経済的な困難の始まりとなる。
・2010年3月以降になると「革命」のキーワードが極めて強くなっている。これは、来年の春から夏になるにつれより強くなる。
・2009年11月から12月にかけて抑制の効かない怒りが市場で爆発する。これによって2010年春には、証券や債権の市場の存在が危うくなる事態が発生する。
・ドルが世界的に危機になるとのデータは2008年10月7日に強くなった。それは衰えることなくそのまま2009年12月から2010年の春から夏にかけて強まる。この時期にはドルは放棄され、証券や債権市場も放棄されるようになる。
これまでの実績から見てWebBotの期間設定は正確だとはいいがたいが、上記では以下の2つ時期が変容が起こる時期として重要だと考えられそうである。
①2008年10月から2009年11月まで
②2009年10月26日
コルマンインデックスとのシンクロ
これも今回のメルマガで紹介したが、これまでこのブログで何度も取り上げたマヤカレンダーの解釈にコルマンインデックスがある。改めて見直してみると、WebBotとコルマンインデックスがシンクロしていることに気づく。「2008年10月から2009年11月まで」はほぼDay6であり、2009年10月26日はその終了日に近い。以下がコルマンインデックスである。
Day1
1999年1月5日~1999年12月20日
Night1
1999年12月30日~2000年12月24日
Day2
2000年12月24日~2001年12月19日
Night2
2001年12月19日~2002年12月4日
Day3
2002年12月4日~2003年12月9日
Night3
2003年12月9日~2004年12月4日
Day4
2004年12月4日~2005年11月28日
Night4
2005年11月28日~2006年11月23日
Day5
2006年11月23日~2007年11月18日
Night5
2007年11月18日~2008年11月12日
Day6
2008年11月12日~2009年11月7日
Night6
2009年11月7日~2010年11月2日
Day7
2010年11月2日~2011年10月28日
2007年のDay5に関する古い記事だが、これから起こる得ることを予見するための指標になると思うので古い記事だが引用する。
「コルマンによると、Day5には、IMFや世界銀行、それに国際金融マーケットのような米国中心の国際秩序を担っている国際的な機関が機能障害を起こし、混乱がはっきりとした形をとって現れる。これに米国国内の暴動や社会不安などを含めてよいかもしれない。だがこの混乱は、次のNight5では国際協調による強権の発動によって無理やり修復される。これによっていっけん何事もなかったような正常な状態に戻る。 だがそれは長くは続かず、Night5の後半からDay6にかけて最終的に崩壊する。これがコルマンの解釈するDay5だ。」
現在、われわれはDay6にいる。やはり、時期としては世界経済システムの最終的な崩壊に時期にいるのだろうか?
今回は一度ここで終える。
WebBot予言解説書⑤の有料配信について
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