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    2008-08

    もしかしたらいまがぎりぎりの分かれ道?3

    夏の暑さで完全にばてており、思ったように更新ができなかった。いつものようにお詫びする。典型的なメタボの筆者には東京の夏はつらい。(笑)

    インフレと原油価格

    前回の記事で、ハードランディングのシナリオが実現してしまうのであれば、イラン戦争が条件になると書いた。なぜなら、現在の原油価格高騰の原因は基本的に原油先物に対する過剰な投機の発生であり、これを誘発しているのが中東の地勢学的リスクの増大だからである。つまり、イラン戦争が勃発すると、イランのみならず原油の最大産出地域である中東全域が大混乱し、この結果、原油供給の低迷から原油価格が極端に上昇するので、いまのうちから原油の先物を買っておこうといういうわけである。これが原油価格上昇のもっとも大きな要因であり、かならずしも原油に対する需給が逼迫したからではないとされている。

    ということは、原油価格を押し上げる最大の要因はイラン戦争があるかどうかであり、その可能性いかんによって原油価格は上がりもすれば下がりもする。

    他方、各国はインフレと不況が同時にくるスタグフレーションに悩んでいるが、このもっとも大きな原因は、原油、及び食料価格の高騰によるインフレの激化である。これは、経済にとって深刻な縮小効果をもたらす。何度も書いたことだが、これがどういうことか再度確認しておく。

    まず、インフレによりものの値段が上昇すると、すぐに買い控えが起こり国内市場は縮小する。なぜなら、人々の所得はものの価格のようには上昇しないからである。特に、終身雇用制が破棄され、毎年のベースアップが保証されない現状では、インフレに合わせた所得の伸びは期待できない。なので、ものの価格の上昇はすぐに実質的な所得の目減りへとつながる。

    そして商品の買い控えが起こるとどうなるかといえば、当然ものが売れないわけだから企業の利益率は大幅に落ち込む。

    これが起こると、企業は経営をなんとか維持しようと経費を切り詰める。切り詰めの効果が一番大きいのは人件費である。これは、リストラやボーナスのカットとなって現われる。

    当然、リストラはさらに所得を低下させるから買い控えはさらに進むことになる。買い控えは国内市場をさらに縮小させるので、企業の利潤率はさらに下がり、そのためさらなるリストラに入るという悪循環がスタートする。以下の図式である。

    「インフレによるものの価格の上昇」→「消費者の買い控え」→「国内市場の縮小」→「企業の利益率の低下」→「経費削減のためのリストラ」→「消費者のさらなる買い控え」

    日本はすでにこの悪循環に入り、いまは「消費者の買い控え」から「企業の利益率の低下」が起こっている段階だとみてよいだろう。まだリストラの波は起こっていないが、このまま行くと将来は発生せざるを得なくなるだろう。以下の記事は象徴的だ。

    「民間のシンクタンク・日本リサーチ総合研究所が定期的に行っている消費者心理調査の最新結果によると、消費者心理は過去最悪の水準に迫り、このまま推移すると「消費者心理は一段と後退して、過去最悪の水準を突破することも懸念される」としている。」

    イラン情勢

    インフレは原油価格とリンクし、そして原油価格の動向はイラン戦争の可能性にリンクしている。現在の情勢はどうなのだろうか?

    すでに何度も記事で書いたが、7月19日に米国はバーンズ国務次官をEUとイランとのウランの濃縮を巡る交渉にオブザーバーとして出席させ、これまでかたくなに拒んでいたイランとの直接交渉に道を開いた。

    これにより、イラン戦争の可能性が低くなり、中東の地勢学的リスクが低下したとして原油の先物は売られ投機は緩和した。その結果、一時はバーレルあたり147ドルをつけていた原油価格は120ドル台まで下落した。現在は125ドル近辺で推移している。

    緩和するインフレ

    当然、原油価格の低下はインフレを緩和させ、先の図式を作動しにくくさせる。所得の目減りが収まるため買い控えも起こりにくくなる。そのため、利益率も低下しにくくなり、経費削減のためのリストラも発生しにくくなる。

    米国経済の現状

    これも先の記事でなんども書いたが、サブプライムローン危機のあと、米国経済は「金融不安」「景気悪化」「株価低迷」のいわば三重苦の中にある。これからも金融機関の巨額な損失の計上や、GMなどの大手製造業の破綻、そして地方銀行の破綻による地域経済の縮小などの可能性が指摘されている。ちょっと古い記事になるが、7月14日にニューヨークタイムスは以下のように報じていた。

    「インディマック銀行の破綻は記憶に新しいが、地方銀行の破綻はこれからもどんどん続く。これから1年ー1年半の間に破綻する地方銀行は150行に及ぶ可能性があり、すでに、ウォール街には破綻懸念銀行のブラックリストが出回っている。」

    複雑な動き

    一方、米国経済の悪化は疑うべくもなく、中長期的には基軸通貨としてのドル、及び米国の覇権の凋落は疑いようもない確実なトレンドだが、だからといって、たとえばラビ・バトラーがいうような「線香花火がはじける」ようなパニック的なクラッシュがあるとは限らないことは何度も書いた。

    まず、米国債の販売高は低下しておらず、依然としてドル建ての投資が一定程度確保されている。前回書いたように、これにはサウジアラビアなどのオイマネーの再投資や、米国の旺盛な消費需要に依存している各国が、米国の急速な破綻を嫌って米国の投資を還流させ、経済を下支えしているからにほかならない。

    さらに、この傾向を強めているのが、原油価格の低下によるインフレの緩和である。インフレが緩和されたため消費が回復しつつあることが明らかとなった。以下である。

    7月消費者信頼感指数:51.9
    米民間調査機関コンファレンス・ボード発表の7月消費者信頼感指数は、51.9となった。前月の51.0から小幅上昇。市場予測は50.1。

    7月ロイター・ミシガン大学消費者マインド指数:61.2
    ロイターとミシガン大学発表の7月消費者マインド指数(確定値)は、61.2となった。前月の56.4から上昇。速報値の56.6からも上方修正されている。市場予測は56.4。


    ジグザグに蛇行しながら低下しつつある米国経済

    こうしたことから、現在の米国経済は、金融危機や株価低落の危機は抱えながらも、実体経済はぎりぎりのところで下支えされながら、ジグザグを描くように時間をかけながら低落しつつあるように思う。いわゆるパニック型の破綻はない方向だ。

    基軸通貨放棄のタイミング

    このように考えると、基軸通貨の維持が危うくなるほどの米国経済の悪化は今年はないと見た方が妥当だ。2009年から2010年にかけて来ると考えた方がより現実的だと思われる。

    「世見」の照さんの次のような発言はより現実味を増す。

    「アメリカをみていると来年の秋頃から大恐慌の風が吹き始める気がしてならない。「もう浮かれる時代は終わった」と申し上げておきたい」

    ソフトランディングの可能性

    経済の本格的な悪化のスピードがゆっくりとしていればしているほど、新しい環境に対応したシステムを作る時間はある。このブログで何度も書いているようなローカリゼーションのプロセスも進み安くなるのかもしれない。

    イラン攻撃の現実的な可能性

    しかし、こうしたソフトランディング的なシナリオをすべて吹っ飛ばしてしまうのはイラン戦争と、その後にやってくるとされる250ドルから300ドルにまで達する驚異的な原油高である。イラン攻撃の可能性はあるのだろうか?

    錯綜する情勢

    イラン情勢に関しては、錯綜しているという言葉がぴったりだ。和平の到来を示す楽観的な情報と、攻撃の開始を示唆する悲観的な情報が相半ばしているのが現状だ。イランと米国との直接交渉の可能性が見いだされ、イランの協力でイラクの治安の改善が大きく進展したその矢先に、イランは遠心分離機を6000機に増やしてウラン濃縮の加速化を発表し、さらにロシア製対空ミサイルSSー300の配備を決めるというようにである。実際、攻撃の可能性はあるのだろうか?

    ジョン・ホーグの予言

    イランに早くから注目しイラン戦争の可能性を予言しているのは、アメリカの著名なノストラダムスの解釈者、ジョン・ホーグである。7月の初旬にホーグはレンスドットコムに出演し、時期大統領に関する予言とともにイラン攻撃の可能性について言及した。

    1968年以来ホーグは、大統領選挙に関する予言を行っており一度も外したことがないという。彼は1998年以来、2008年の選挙の勝者はヒラリー・クリントンになると予想していた。今回の出演は、オバマが民主党の大統領候補になることがほぼ決定したので、それに対するホーグの説明を求めるのが目的だったので、これに関して時間が多く裂かれた。以下が要約である。なおホーグのイラン戦争予言に関してはぜひこのブログの過去の記事を参照していただきたい。「もしかしてイラン戦争?8」「もしかしてイラン戦争?9(最終回)」である。

    イラン攻撃に関して

    ・イラン攻撃に関してはすでに以前予言している通りかならず実現するはずだ。

    ・すでに出版した本の中で警告したように、米海軍の第五艦隊はホルムズ海峡でイラン軍の自爆攻撃に会う。

    ・これによって米軍は甚大な被害を蒙る。これはノストラダムスの四行詩にすでに予言されている。

    ・だが、最終的には米軍は勝利しテヘランを占領することになる。

    さらにホーグは次期大統領についてなぜ彼が外したのか説明した。


    次期大統領について

    ・自分は1998年から2008年の大統領選挙はひらりー・クリントンが勝者となると予言していた。

    ・確かにオバマは大統領になる運命のもとに生まれてきた人物だが、彼が大統領になるべきなのはクリントンの後の2012年か2016年である。この時期に彼がなると彼は偉大な大統領になるであろうが、間違って2009年に彼がなってしまうと暗殺の危機があると私は言った。

    ・この予言は今でも生きている。今回オバマが民主党大統領候補の指名されるわけだが、かつて警告したように、オバマは暗殺の危機があるか、または暗殺されずに大統領になった場合でも彼は外部の勢力から完全にコントロールされてしまい、自分の政策はまったく実行できないだろう。

    ・これはかつてのカーター政権と似た状態である。1976年、カータ大統領は、ウォーターゲート事件により疲弊した政治の刷新を求めるアメリカ国民に高い理想でアピールして政権の座についたが、外部の諸勢力から完全にコントロールされてしまい、無能化してしまった。オバマ政権もこれと同様の結果となるだろう。


    これがホーグの予言である。どうであろうか?

    リンゼイ・ウイリアムの警告

    さらに、レンスドットコムでは石油メジャー大手の重役であったリンゼイ・ウイリアムスのインタビューを行った。リンゼイ・ウイリアムスは牧師で、1971年、布教のためアラスカ州に派遣されたが、1974年、トランスアラスカパイプラインの建設のため多くの労働者が来ることを知り、ここに教会を建て宗教的なサービスを提供することを会社に提案した。会社はこれを受諾しパイプラインの建設労働者のための教会を建てたが、教会はうまく機能し労働者と会社との緊張関係を緩和し生産性を上げたと評価された。この功績のためリンゼイ・ウイリアムスは牧師でありながら、1980年代、オブザーバー資格で大手石油メジャーの重役として最高経営陣の一人に加えられ、彼らと親密に交流する機会を得た。しかし、3年後、いかに原油の供給や価格が彼らによって人為的にコントロールされているかを深く知るにおよび、重役を辞しここで得た情報を公開する決意をした。彼の告発はYouTubeなどでみることができる。

    彼はすでに2年前の時点で、「彼らは原油価格を150ドル近辺まで上げ、それから下げようとしている」と警告していた。また、隠された事実として、全米の需要を何年もまかなうのに十分な供給量を持つ巨大油田がずでに北米で発見されているともいっている。この油田の存在のため、原油供給は実はまったく逼迫していない。しかし、その存在は原油価格の調整のため公表されておらず、しかるべき時期に開発を行うことになっている。

    しかし、つい最近かつて自分が親しく交流した大手メジャーの元重役の一人から連絡があり、以下のように警告された。

    ・現在行っている、大手メジャーの情報リークに関する一切の活動は停止し、自分が開設しているウェッブサイトもすぐに閉鎖して、ここで販売しているDVDも販売を停止すること。

    ・これから私が話す内容に関しては一切話してはならない。話すようなことがあれば命の保証はない。

    ・自分はこれを聞いて心底怯えている。彼らは私をすぐに消せることは十分に承知しているからである。

    ・私はウェッブサイトを閉鎖し、DVDの販売も停止した。その後、再度彼と連絡を取り、これからこの件に関する一切の活動から身を引き、普通の牧師に戻ることを彼に告げた。

    ・この人物はこれを非常に喜び、反対に、話してよい情報について詳しく教えてくれた。以下がそうである。


    これから起こること

    ・今後、原油価格は1バーレル、50ドルになるまで下げる。

    ・そのためには、まだ発見が公表されていない二つの巨大油田、一つはインドネシア、もう一つはロシア北方の新規開発の油田の掘削で対応する。これらろ油田は莫大な供給量がある。

    ・この処置は、現在オイルマネーでバブル状態にある中東を破産させるための処置である。このまま行くと特にイランは地域の強大なパワーとなるので、これを阻止する目的が大きい。

    ・注意したほうがよい。大統領選挙のときにかならずなにか大きなことが起こると思っていてくれ。マケインはわれわれの仲間である。われわれはマケインを時期大統領にするために全力をかける。


    以上である。

    これらの予言や情報がどこまで信頼できるかは分からない。ただ、われわれはぎりぎりの分かれ道にいることだけは確かなようだ。

    続く

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